尊師・谷口雅春先生著『善き人生の創造』第二十三章< 不景気に処する道> (979) |
- 日時:2016年03月31日 (木) 07時25分
名前:平賀玄米
1948年8月号の『グッド・ビジネス』という雑誌に次のような話が書いてあります。 いつの時でありましたか、アメリカ全体に一大不景気が襲って来たのであります。 その頃L・C・マッキンノン氏もその全体的不景気に巻き込まれて自分の店も危機に直面しました。
同氏は食堂を経営していたのでありますが、当時失業者は道に溢れ、職業が手に入らないで欠食状態に陥る市民も多く出たのであります。同氏の商売も愈々振るわなくなり、段々不景気はその度を加えて参りまして入って来る客もその注文の皿数は半分になり三分の一に減るというような状態でありました。
表口から入って来る客はそのようでありましたが、裏口から入って来る人々は、何か食べ物でありさえすれば、少しでも恵んでもらいたいとか、何か仕事させて下さい、私の出来る事なら何でも致しますから残飯でも頂きたいという様なお客様ばかりとなりました。
そのうち、全国的に拡がったこの不景気の状態はいよいよますます深刻になってまいりました。 店の収入も段々減ってまいりました。然しマッキンノン氏は決して従業員の給料を減らすような事は致しませんでした。一年に一週間の休暇も、休暇中の給料を払ったまま実行し、自分の耐えられる限りは人に迷惑を与えまいと決心しました。
どんなに不景気になっても赤字になっても、マッキンノン氏は不景気をつぶやく様な事は致しませんでした。そして常に明るい顔をして、自分が恵まれている所の幸福を数え上げ、感謝することを実践していたのでした。それはまことに「天地一切のものに感謝せよ」の教えを生活に実践していたのでした。
つづく
<平成28年3月31日 謹写> ありがとうございます 合掌。
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