《谷口雅春先生に帰りましょう・第二》

 

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谷口雅春先生に帰りましょう・伝統板・第二
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尊師・谷口雅春先生著『善き人生の創造』第二十三章< 不景気に処する道> (976)
日時:2016年03月30日 (水) 06時45分
名前:平賀玄米

    
          第二十三章 <不景気に処する道>

人を助ければ亦自分が助けられるのであります。この世界には因縁因果の法則が支配しているのでありまして、蒔いた種は必ずその種をほじくり出してしまわない限りは、それが芽を出し生長してその収穫を刈り取らなければならないのであります。

経済活動は循環の波動でありますから、必ず景気、不景気が循環して来るものでありますが、不景気の現象が起って来、金づまりになり、商売が繁昌しなくなりにっちもさっちも行かなくなった時に、人はともすれば不平や悲しみや失望落胆の想いを起こすものでありますけれども、それは更に将来に対する「失望落胆」の種子を蒔くようなものであります。

自分が不景気に巻き込まれて、不自由な経済状態が出て来るのは過去に自分が蒔いておいた不景気の心の種に気づかなければならないのであります。事物がすべて暗黒にみえてくる時には、それは必ず反省の機会が来ているのであります。

物が豊かに恵まれた位置におかれ、インフレインフレと自分の持物の値打ちが段々上がって行った
当時や、或いは終戦後の混乱状態にも拘わらず、苦労はしたが、それでも生きるに差支えなきものを与えられて来た当時に、自分はそれに対して果たして自分が与えられたものに本当に感謝したであろうか。いい加減に、ぞんざいに、それを扱っていなかったであろうか。与えられた恵みを本当に感謝したであろうか。こういうことを本当に反省してみるべきであります。

そして、もし感謝が足りなかったと云うことが分かりましたならば、今からでも遅くはない、現在の行詰りの状態に不平の心を起こす代りに過去に恵まれたあの時代の、その神の恩寵に対して感謝の想いを起こすべきであります。神は感謝する所に現れ給い、神は人を助ける所に現れ給いて、その人を助けるのであります。

つづく

      <平成28年3月30日 謹写> ありがとうございます 合掌。

尊師・谷口雅春先生著『善き人生の創造』第二十三章< 不景気に処する道> (979)
日時:2016年03月31日 (木) 07時25分
名前:平賀玄米


1948年8月号の『グッド・ビジネス』という雑誌に次のような話が書いてあります。
いつの時でありましたか、アメリカ全体に一大不景気が襲って来たのであります。
その頃L・C・マッキンノン氏もその全体的不景気に巻き込まれて自分の店も危機に直面しました。

同氏は食堂を経営していたのでありますが、当時失業者は道に溢れ、職業が手に入らないで欠食状態に陥る市民も多く出たのであります。同氏の商売も愈々振るわなくなり、段々不景気はその度を加えて参りまして入って来る客もその注文の皿数は半分になり三分の一に減るというような状態でありました。

表口から入って来る客はそのようでありましたが、裏口から入って来る人々は、何か食べ物でありさえすれば、少しでも恵んでもらいたいとか、何か仕事させて下さい、私の出来る事なら何でも致しますから残飯でも頂きたいという様なお客様ばかりとなりました。

そのうち、全国的に拡がったこの不景気の状態はいよいよますます深刻になってまいりました。
店の収入も段々減ってまいりました。然しマッキンノン氏は決して従業員の給料を減らすような事は致しませんでした。一年に一週間の休暇も、休暇中の給料を払ったまま実行し、自分の耐えられる限りは人に迷惑を与えまいと決心しました。

どんなに不景気になっても赤字になっても、マッキンノン氏は不景気をつぶやく様な事は致しませんでした。そして常に明るい顔をして、自分が恵まれている所の幸福を数え上げ、感謝することを実践していたのでした。それはまことに「天地一切のものに感謝せよ」の教えを生活に実践していたのでした。

つづく

      <平成28年3月31日 謹写> ありがとうございます 合掌。


尊師・谷口雅春先生著『善き人生の創造』第二十三章< 不景気に処する道> (982)
日時:2016年04月01日 (金) 05時20分
名前:平賀玄米


友人達は「君は運のいい野郎だよ。兎も角こんな不景気な時に商売を続けていられるとは。」
というのでした。そんな時にマッキンノン氏は「全く神様のお陰ですよ。兎も角こんな時代に生活が出来るということは。」と彼はいうのでした。然し、彼は神様に祈っている等ということは人に軽率に云わなかったのでした。

彼はその様な不景気時代であるから、全体の幸福の為に、出来るだけ自分の店の食品を安く売るように心がけていました。一般の不景気に拘わらず、不思議にその店は繁昌していたが、数が出る割合に収益はなく、支払いは益々かさんで来るばかりでした。店と家との家賃は支払わなければならないし、店の設備の借り賃も支払わなければならなかったのです。

その商売を始めるまでに諸方から資本として借りていた小さな負債を総計すると、相当の額にのぼるのでした。然しマッキンノン氏はそういう事に就いては何も人に訴えることはしませんでした。
自分の不景気を人に訴えれば、それが言葉の力で拡大し、自分の店の不景気を増大し自分の心の不快な気持ちを増大するばかりで、店の雰囲気を悪くし、その店を繁昌せしめないと知っていたからであります。

つづく

      <平成28年4月1日 謹写> ありがとうございます 合掌。


尊師・谷口雅春先生著『善き人生の創造』第二十三章< 不景気に処する道> (986)
日時:2016年04月02日 (土) 09時42分
名前:平賀玄米


ある朝マッキンノン氏が店を開いて間もなく一組の老夫婦が店へはいって来て、ホットケーキの値段は幾らですかと聞くのでした。マッキンノン氏は20セントお出しになればそれで一食分何もかもの代価が含まれているのです、と答えるのであった。すると、その老人は自分の妻の方を振り向いて何かささやいていたが、やがてこう言いました。

――「私達には二人の孫があって今、戸外で待っているのです。もう40時間以上も何一つ食べないでいるのです。すみませんが一皿分のケーキを売って下さいませんか。そしてそれを二人の子供に半分づつお皿に盛ってやってくれませんか。吾々はただ25セントの銀貨一つしか持っていないのです。」

マッキンノン氏は言った。「その子供さん達を此処へ連れていらっしゃい。そして一緒に皆さんお揃いでお上がりなさい。何か皆さんに食べるものを差し上げましょう。」
「いえいえ私が頂きたいのではないのです。」と老夫婦は言った。「ただ子供だけ食べさせてやれば、
吾々は辛抱出来るのです。私の考えていたのは子供のことなのです。子供には食べさせてやりたいと思うのです。」

マッキンノン氏は給仕の女の方へ振り向いた。そしてテーブルの上へ四人分を用意する様に言いつけました。やがて普通の定食がそこに四人分揃えられました。マッキンノン氏はは自分自身台所へ出て行って、フランスパンをガスにかけて、パン粉や卵や牛乳や砂糖を交えた焼きパン菓子をこしらえ始めました。そして、それを焼き終わると、子供のテーブルへそれを持って行ってやって「坊ちゃん達、どうぞお上がり下さい。」と云いました。その時の気持ちをマッキンノン氏は述べて次のように云っています。

「私は一生涯の中で、この焼きパン菓子を持って行った時にこの五、六歳にもならぬ二人の小さい子供の目に浮かんだ喜びを見た時ほど、これほど嬉しい気持ちを感じたことは、生涯を通じてありません。どんなに私の拵えた菓子を喜んだことでしょう。然し二人の老夫婦はまことに感謝の意を表していたのだけれども、何となく恵みを受けている様な屈辱の感がどこかに表れているのが感じられました。吾々は出来る限り相手がのんきになる様に仕向けていたのですけれども・・・」

食事を終わると老人は云うのでした。「いつか、今頂いたお恵みに対するお礼は尽くさせて頂きたいと思います。然し何かの事情でお伺い出来ませんでしたら、私は神様があなた方の深切を覚えていて下さいます様お祈りを捧げます。」

しかし、マッキンノン氏は、そんなお礼が欲しいのではありませんでした。「その食物を喜んで感謝して食べている有様を見るだけでもう既に私はこの報いを受けたのである。」と云っています。
愛は愛それ自身が美しいのであって報いを考えながらやるときそれが汚れるのであります。

つづく

      <平成28年4月2日 謹写> ありがとうございます 合掌。

尊師・谷口雅春先生著『善き人生の創造』第二十三章< 不景気に処する道> (991)
日時:2016年04月03日 (日) 06時10分
名前:平賀玄米

それから月日が流れました。神様は彼らの祈りを聴かれたらしく見えました。マッキンノン氏の「与える」という行いに対して報いを与えて下さるらしく見えました。マッキンノン氏の店はそれ以来営業成績がぐんと上がって現金がふんだんに、流れ入る様に入って来る様になったのであります。

 マッキンノン氏の店が繁昌する様になって来ますと、愈々益々貧乏の人がその店を訪れて来る様になりました。そして彼らは言いました。「もしモンタナへ行ったらあのホットケーキ屋を訪れるんだよ。」と彼らはこう云って次へ次へと教えるのです。「あの店は安い、安い」という評判がたつ様になりました。

そして少しの金を持って出来るだけ多くのものを食べたいという人が集まって来ました。ある人は「腹が減った時あそこへ行けばきっと食物をくれるよ」とも云いました。マッキンノン氏は「みんなこれらの人も善人なのです。然し経済事情で支払いが出来ない様になっているに過ぎないのです」と美点のみを見ていっていました。

つづく

      <平成28年4月3日 謹写> ありがとうございます 合掌。



尊師・谷口雅春先生著『善き人生の創造』第二十三章< 不景気に処する道> (998)
日時:2016年04月04日 (月) 08時07分
名前:平賀玄米


 その中に経済界が段々好転してまいりました。段々大衆も収入が殖えて来る様になり、支払いが
出来る様になりました。そうするといままで貧しい時に集まって来ていた客が今度はぐんぐん支払ってくれる客となって、店を繁昌さす顧客になったのであります。

 それ以後数年間と云うものは、マッキンノン氏の所へ恵みを受けた多勢の人々からお礼の手紙が
しきりなしにやって来たものです。その手紙の中には別に支払ってもらいたいとも思っていないのに、かつてそこで食事をした代金が封入してあることも度々ありました。

只今はマッキンノン氏はもう飲食店をしていないのでありますが、過去の福田というものは消えるものではないのであります。現在の職業もどんどん調子よく行くようになり、まことに豊かな幸福な生活を送っていられるのであります。

そしてもし自分が再び飲食店を始めるならば自分の店の前に立つ人はどんな人でも決して飢えさせない決心をしているとマッキンノン氏は話していられるのであります。感謝と、祈りと、与えることが、不景気に処する三つの徳であります。

今回にて第二十三章は完、次回から第二十四章クラーク教授の「神に近づく道」です。

      <平成28年4月4日 謹写> ありがとうございます 合掌。


尊師・谷口雅春先生著『善き人生の創造』(平賀玄米様御謹写)のリンク (1021)
日時:2016年04月05日 (火) 12時27分
名前:水晶

  いつもありがとうございます。
前回同様、マリーゴールド様の御投稿を元にリンクを追加して貼らせていただきます。

善き人生の創造「目次・はしがき」
http://bbs5.sekkaku.net/bbs/?id=yuyu6&mode=res&log=90


善き人生の創造「第一章 善き生活の創造原理」
http://kaerou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=15378114


善き人生の創造「第二章 生命の不可思議」
http://kaerou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=15388555


善き人生の創造「第三章 幸福の門を開くには」
http://kaerou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=15411570


善き人生の創造「第四章 平和への第1か条」
http://kaerou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=15438445



善き人生の創造「第五章 大調和の生活」
http://kaerou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=15449068


善き人生の創造「第六章 “迷い”は無いと云うこと」
http://kaerou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=15457932


善き人生の創造「第七章 健康のための心理学」
http://kaerou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=15462218


善き人生の創造「第八章 人間は何のために生まれたか」
http://kaerou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=15472518


善き人生の創造「第九章 根を培うこと」
http://kaerou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=15477843



善き人生の創造「第十章 神にあずけて祈る心」
http://kaerou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=15482726



善き人生の創造「第十一章 女性の愛の力」
http://kaerou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=15489061



善き人生の創造「第十二章 常住の祈りと云うこと」
http://kaerou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=15501071




善き人生の創造「第十三章 人間は肉体ではない」
http://kaerou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=15512588



善き人生の創造「第十四章 業の浄化について」
http://kaerou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=15524152



善き人生の創造「第十五章 業を去り功徳をうるには」
http://kaerou.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=15535550


尊師・谷口雅春先生著『善き人生の創造』第十六章「あなたは本来罪がない」
http://bbs6.sekkaku.net/bbs/?id=kaelou&mode=res&log=8


尊師・谷口雅春先生著『善き人生の創造』第十七章「自縄自縛からの解放」
http://bbs6.sekkaku.net/bbs/?id=kaelou&mode=res&log=41


尊師・谷口雅春先生著『善き人生の創造』第十八章「わが魂の願いと祈り」
http://bbs6.sekkaku.net/bbs/?id=kaelou&mode=res&log=77


尊師・谷口雅春先生著『善き人生の創造』第十九章「成功のための心理学」
http://bbs6.sekkaku.net/bbs/?id=kaelou&mode=res&log=99


尊師・谷口雅春先生著『善き人生の創造』第二十章「繁栄を来たらすための信仰」
http://bbs6.sekkaku.net/bbs/?id=kaelou&mode=res&log=113


尊師・谷口雅春先生著『善き人生の創造』第二十一章 <致富原理の中心となるもの>
   http://bbs6.sekkaku.net/bbs/?id=kaelou&mode=res&log=159


尊師・谷口雅春先生著『善き人生の創造』第二十二章 <繁栄の豊かなる流入>
   http://bbs6.sekkaku.net/bbs/?id=kaelou&mode=res&log=199


尊師・谷口雅春先生著『善き人生の創造』第二十三章< 不景気に処する道>
http://bbs6.sekkaku.net/bbs/?id=kaelou&mode=res&log=227

水晶様 ありがとうございます。 (1026)
日時:2016年04月05日 (火) 17時33分
名前:平賀玄米

水晶様 
ありがとうございます。

御愛念に感謝致します。合掌再拝。


いついつと待ちし桜の咲き出でて
      今は盛りか風吹けど散らず  牧水



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