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(160)投稿日:2005年02月22日 (火) 20時27分
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「堀江さんの負け」ライブドアに投資のリーマン顧問が断言 ミスター円がライブドアの堀江貴文社長(32)を斬り捨て!! 慶大教授で元大蔵省財務官の榊原英資氏(63)=顔写真=が、同社のニッポン放送株大量取得問題で「もう堀江さんの負け」と断言、波紋を広げている。ライブドアに巨額資金を提供した米リーマン・ブラザーズ証券のアドバイザーも務めているものの「無理に無理を重ねている」とケチョンケチョン。ライブドア“自爆”の影が色濃くなった。
◇ 「こりゃ、もう堀江さんの負けです」「堀江さんは第1幕で舞台から退場です」−。
舌鋒鋭い経済論客で知られる榊原氏が19日夜のTBS系「ブロードキャスター」に出演、堀江社長を斬り捨てた。
同氏の発言は単なる評論家のものとは重みが違う。今月3日、リーマン・ブラザーズ証券東京支店の「ジャパン・アドバイザリー・ボードメンバー」に就任したばかり。リーマンはライブドアが同8日にニッポン放送株を大量取得した際の資金提供者。いわば“協力者”の身内が堀江敗北を断言したわけだからだ。
ライブドアが資金調達で発行する800億円の転換社債は「下方修正条項付」のもので、リーマンは損をしない有利な仕組み。榊原氏は「売り上げ300億の会社が800億の借金をするのが元々無理な話。無理に無理を重ねて、転換社債で全く不利な条件で借りた」と、さらに批判した。
実際、リーマンは堀江社長から借り受けたライブドア株を大量空売りし、先週は同社株が急落し続けた。株価が下がれば安い価格で社債をより多く株式転換できるリーマンには非常に“おいしい”状況。リーマンの独り勝ちを指摘する向きも多い。
榊原氏は「これは戦争。プロの世界。厳しいアメリカ型資本主義の論理で、リーマンはそこのプロ。そこに(ライブドアは)してやられた」と“格の違い”を強調した。
エコノミストの高木勝・明大教授も「リーマンは慈善事業でライブドアの社債を引き受ける訳では毛頭なく、大きな商売。外資特有の厳しい利益追求でボロ儲けを狙っている」と同調。さらに「リーマンが社債を株式転換することでライブドアの筆頭株主がリーマンとなり、ライブドアが逆買収され堀江さんが追い出されるという形になることも可能性としてはある」と指摘する。
自社PRのために民放テレビに掛け持ち出演しては強気発言を繰り返す堀江社長を榊原氏は「あんな風にベラベラしゃべっちゃダメ」とたしなめたが、「会社がダメでもテレビタレントにはなれるかも…」と冷たく突き放した。
★批判甘んじて受けよ…経団連会長も苦言
日本経団連の奥田碩会長=顔写真=は21日の定例会見で「どういう動機で株を買ったのか。フジサンケイグループの経営を良くしたい純粋な気持ちなのか、カネもうけなのか。堀江さんはその意図をもっとはっきり釈明すべきだと思う」と指摘。さらに「一番の問題は堀江さんのふだんの行動。カネさえあれば世の中何でもできるという本を書けば、道徳的批判が出るのは当然。甘んじて受けないといけない」と厳しく批判した。
一方で「経営者は会社の株価、出来高を毎日見て企業防衛策を考えておかないといけない」と注文。「(買収された)後になって騒いでも、やられてしまったら終わり。トヨタ自動車も10年前、(系列の)小糸製作所株を米投資家に買収され、それから常に株価を監視している。フジサンケイグループも、ニッポン放送株がやられたら一蓮托生と考えておくべきだった」とも語った。
★フジテレビ「次の目標は3分の1超」
ライブドアは21日、ニッポン放送株の保有比率が議決権ベースで40%を超えたと明らかにした。40%超になったことでニッポン放送の会計上の連結子会社化や役員派遣を検討し、両社関係を強化する強気の構え。今後も買い増しを続け、過半数保有をめざすという。同社は14日時点でニッポン放送株の34・99%を取得。ニッポン放送株には「失念株」と呼ばれる議決権のない株式が存在するため、議決権ベースだと37・67%を保有していたが、21日までに買い増しした。
一方、フジテレビジョンは25%超を目標とする株式公開買い付け(TOB)が来月2日の期限までに成功する見通しを示しており、境政郎常務は同日、「次の目標は3分の1以上の取得」と、株主総会で合併など重要決議を阻止できる3分の1超取得へ意欲を見せた。
★ライブドア株280万株を追加売却
リーマン社が堀江氏から借り受けたライブドア株を約280万株追加売却したことが21日、関東財務局への大量保有報告書でわかった。売却は14、15の2日間に行った。リーマン社はライブドアが24日に資金調達で発行する800億円の転換社債を全額引き受ける代わりに、堀江氏の保有株を借り受ける条件で契約。10日付で堀江氏から発行済み株式の約7・3%の約4672万9000株を借り受け、うち約890万8000株を空売りしている。売却合計は約1170万8000株となった。またリーマン社は16日付で、新たに約815万株を借り受けているが、借り受け先は明かしていない。
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