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(153)投稿日:2005年02月04日 (金) 02時15分
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<マネックス社長 松本大のつぶやき>========= 7月10日 <利食いと損切り>
利食いと損切りのタイミングは、トレーダーにとっての永遠のテーマです。 私も何度かつぶやきの中で話してきました。この永遠のテーマにつき、或る程 度の答えというか考え方のフレームワークを提供したのが、昨年ノーベル経済 学賞を取ったダニエル・カーネマン教授の行動経済学・プロスペクト理論です。 800ドル貰えるのと、1000ドル貰えるが15%の確率で返さないといけ ないのとでは、大概の人は800ドル貰える方を選び、逆に800ドル払うの と、1000ドル払わなければいけないが15%の確率で返して貰えるのとで は、大概の人は後者を選ぶ。人は得している領域では安定を好み、得を確定し たがり、損している領域では変動を好み、リスクを取りたがる、しかもその行 動は経済合理的ではない訳です。 この結果、利食いは早くしてしまい、損切りは遅くなることになります。これ はなかなか頷ける理論なのですが、要は経済学と心理学の合体です。この手の 心理というのは他の場面でも出てくると思います。 例えば阪神ファン。これだけ勝っていれば優勝しかあり得ないと思うのですが、 前にも書いたことがあるように大阪の街は冷静です。どんなに勝っても安心で きないのでしょう。負けがこんでいる時の方が熱狂していたこととの対比が愉 快です。85%の人はラショナル(合理的)でなく、エモーショナル(感情的) に判断を下すとも言われます。自らの心理を客観的に観察できるようになると、 トレーディングも免許皆伝でしょうか。しかし、なかなか難しいですね。
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