NHK「日本人と天皇」(4月30日放送)での三笠宮崇仁(たかひと)親王殿下のことで思うこと (10930) |
- 日時:2019年05月03日 (金) 12時04分
名前:破邪顕正
標題の番組では、次のような報じ方をしていました。
〈新憲法が発布された日に三笠宮崇仁親王(昭和天皇の末弟)が皇室典範の草案を審議していた枢密院に提出した皇室典範改正をめぐる意見書を掘り起こしたが、そこで三笠宮は以下のように書いている。
「今や婦人代議士も出るし、将来、女の大臣が出るのは必定であって、その時代になれば今一度、女帝の問題も再検討」するのは当然だと。
進歩的な思考の持ち主だった三笠宮は、天皇にも基本的人権を認めて、場合によって「譲位」という選択肢を与えるべきとも書き残していた。
けっきょく、三笠宮の意見書は枢密院で検討された形跡がなかったが、その後、小泉政権で「女性天皇」「女系天皇」の問題が検討の対象になる。〉
視聴者は、当然、この流れでいけば、三笠宮親王殿下は「女性天皇」「女系天皇」に賛成なされていたと、誰しも感じたに相違ありません。
しかし、事実は、そうではないということを、かつて、この掲示板で「童子」さんが、ご紹介くださっています。
これが、その投稿記事です。
〈三笠宮崇仁親王殿下は男系を守ろうとされた 竹 田 恒 泰 (4172) 日時:2016年12月12日 (月) 13時26分 名前:童子〉
全文をお読みになりたい方は、そちらをご覧いただくとして、大事な箇所だけ引かせていただきます。
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小泉政権が女性・女系天皇を成立させる動きをしたのに対し、寛仁親王殿下は、これに反対するご意見を福祉団体である柏朋会の機関誌に寄稿なさった。
このことが、読売新聞によって拡散された時に、寛仁親王殿下は、お母様の百合子殿下に電話なさり、「読まれましたか? 親父はどう考えているのかしら?」とお尋ねになったという。
この時のことは次の様に記事にお書きになっていらっしゃる。
「本当は、私 〔寛仁親王殿下〕 が発言するより皇族の長老である父 〔崇仁親王殿下〕 に口火を切ってもらいたかったわけです。
すると、母 〔崇仁親王妃百合子殿下〕 の話では、父は宮内庁次長を呼んで、あまりに拙速な動きについてクレームをつけているということでした。
これは去年 〔平成十七年〕 の十月ぐらいの話です。
ああそうか、それは結構なことだ、もっとどんどんやって欲しいなと思いました。
それから 『お袋は女帝・女系になったら大変なことになること、わかっているの』 と聞いたら、『もちろん大変なこと』 だと言っていました。
その後、父が年末に来たときに、『いいことを言ってくれたね』 と、一言いって、さらに 『八人の女帝』 (高木きよ子著) という単行本を 『読んでおいて欲しい』 と持ってきて、それから月刊 『文藝春秋』 一月号に工藤美代子さんがお書きになった論文を、『私の意見はこれと同じである』 と、娘の分までコピーして持ってきてくれました。
ですから三笠宮一族は、同じ考え方であると言えると思います」…
寛仁親王殿下が仰せのように、本来なら皇族の長老であられる崇仁親王殿下が意見を表明なさればより重みがあったであろう。
しかしながら、ご子息の寛仁親王殿下も大変なご覚悟の上でご発言になったことと拝察される。
そのようなご覚悟で寛仁親王殿下がご発言になったことにつき、お父様の崇仁親王殿下は 「いいことを言ってくれたね」 と仰せになっただけでなく、同意見の論文をお孫様の文までコピーしてご持参になったというのであるから、余程強い信念をお持ちのことと思う。
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如何でしょうか。
こういうことを知らされると、NHKは、意図的に「女性天皇」「女系天皇」へと舵を切ろうとしている、そちらへと世論を誤誘導しようとしている、そう勘ぐられても致し方ないように思うのです。
これから、「女性天皇」「女系天皇」或いは「女性宮家」等々が、様々な論議を呼ぶものと考えられます。
いずれもが、「天皇国日本」の根幹に関わる、最重要の問題と思います。
尊師のお心を体して、将来に禍根を残すことのないよう、心していきたいと思う次第です。
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