[88] - 投稿者:たろう
最高の高音質盤の紹介 ハルモニアムンディのLPはどれもが高音質盤で有名だった。私も長岡推薦盤として数十枚を所有している。 ここで紹介するLPもずいぶん前から棚に並んでいたが、このレーベルはほとんど バロックで占められているという先入観があって、ここ十年ほどはほとんど聴くことはなかった。 そこで最近カートリッジをDENONの例のDLー103にしたのをきっかけに、アンプ周りの清掃を行い音質を向上させたのをきっかけに棚から取り出して聴いてみることにした。
LPの音が際立って良いものはたくさんある。しかし、それらは所詮LPの音であり、透明感の高いCDなどの音比べると何となく音質にハンディがあることは確かで、音像の定位感などはまあまあといったところで我慢しなくてはならない。つまり、レコードの音質というのは良質のCDの音ほどにしっかりとした輪郭の際立ったものではなく、レコード独自の現場の楽器の雰囲気を目の前に表してくる、と言った方がいいだろう。 それがレコードによる感動的な臨場感を伴って聴き手に訴えてくるのかもしれない。
ところが今回のLPはそのような意味で 実にリアルな楽器の音の説得力を表に出してきた。実に異例な説得力のある原音に近いバイオリンとビオラの二重奏だった。おいおい、ちょっと待ってくれと思わずつまみを上げて聞きたくなる、そんな驚きに似た反応だ。 こんな音なら間違いなく私の所有する中でも上から10枚の中に入れてもいいような立派な録音と制作がなされたレコードだと言えよう。曲はモーツアルトのヴァイオリンとアルトの二重奏曲だ。
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2022年09月25日 (日) 14時50分 )
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