<帝國軍遺跡調査隊ベースキャンプ>
「この遺跡も荒らされたあと・・・ いつになったら本物のOSにあえるのかな・・・?」
「さあな・・・」
隊員たちが夕食の席をかこみながら話していた。
「いつも、こんな調子でアットホームだといいんだが・・・」
上官へのいやみで皆がいっせいに笑った。
その時だった。キャンプ内に警報がなった。
「スクランブル警報! 敵軍ゾイドが進軍中」
一瞬時がとまったアト兵士らは一斉に動き出した。
「共和国め!俺らを舐めるなよ!」
そのあとは帝國軍兵士の悲鳴だけが遺跡にこだました。
<帝國軍陸軍>
そこでは大騒ぎになっていた。
正体不明の共和国ゾイドに一個中隊ほどのゾイドと人間が一夜にして殺されたのだ。
だが、ことはこれだけではすまなかった。
翌日には被害が3個大隊ほどにもふえしかもその内半数が重要部隊なのだ。
陸軍は頭を悩ませた・・・
<民間ZI研究所>
「共和国の新型機の解析依頼だそうだ・・・」
研究員が膨大な資料に埋もれながらコーヒーをすすっている。
もう一人の研究員はタバコをふかしている。ヒゲを蓄えていて恐らくこの施設のなかでは年輩の方であろう・・・。名をシュバルツと言った。
「たしかにな・・。あいつらは突拍子もないものをどんどん作ってくる」
カタカタカタ・・・
コンピュ−ターが資料を打ち出してくる
「ゾイドの解析データだ 俺さまがデータを打ち込んだんだぞ!」
「解ったよ・・・ でも計算したのはパソコンだ。推測データだけじゃなにもできなかったからうれしいけどな」シュバルツはタバコを灰皿に押し付け、資料を眺めた。
そこには驚愕事実が記されていた。
カイセキデータ エラー
ブツリテキ カンテンヨリ ミテ
ソノ セントウ データハ アリエナイ
「なんだ・・・?」シュバルツ。
「データ間違えていれたんじゃないのか?」
だがなんどデータを入れなおしても結果は同じだった。
(エラーなんて・・・。そんなのでるはずがない)
研究員だれもがそう思ったであろう。だがコンピューターの画面にはそのデータが・・・
詳細分析にはこうかいてあった。
メンセキト ヒダンリツガ アリエナイ
「オイ!被弾率っていくらなんだ?」シュバルツが研究員に聞いた。
「まってくれよ・・・ おおすげ−な!0%だってよ!」
「0!? 冗談いうなよ・・・0%なんてありえない・・だろ」
長い沈黙
「とにかくこの結果を報告しなきゃな・・・」
シュバルツが沈黙を解くように言った
その時シュバルツの頭にはある仮説があったのだが本人自身もそれを信じたくはなかった。