[31] 29.悟りの極地としての「六大神通力」 |
- 信天翁 - 2023年01月16日 (月) 22時13分
【この章は、原始仏典の紹介で、私の体験ではありません。】
原始に「沙門経」という経典があります。
マガダ国の阿闍世王がお釈迦様に、出家の功徳について質問をし、それに答えておられます。
1.戒律を守ることによる功徳
2.瞑想による功徳
3.観による功徳
が理論的に説かれています。
そして、突然、「六大神通力」が説かれているので、仏教学者は理解できなくて、大昔の荒唐無稽な迷信だと思っています。
曰く、
1.天眼通(あの世や遠くの物が見えるようになる。)
2.天耳通(あの世の人の語る事が聞こえるようになる。)
3.他心通(人の心が分かるようになる。)
4.宿命通(人の運命が分かるようになる。)
5.神足通(一瞬で遠方に行ったり、壁を抜けたりすることができるようになる。)
6.漏神通力(あらゆる悩みから離れることができるようになる。)
現代の感覚からすれば、古代人の迷信のように見えるかもしれません。
そのように解するのか普通だと思います。
六大神通力以前の議論が知的で論理的なので、現代の人は頭が混乱してしまうみたいです。
でも、今まで述べた悟りの内容からすれば、極、当然な事なのです。
この世の現在意識を浄化して、生まれる前の意識と一体化すれば、あの世の霊人が見え、語り、聞こえるのは当然のことです。
心の調和が進めば、意識が肉体から抜け出ることができるようなり、自由に何処にでも行けるようになります。
自由に、あの世の本来の世界に行き来できるようになれば、この世の事で悩む事はなくなります。
お釈迦様の弟子は、そのような境地に達してある人がかなりいたみたいです。
天眼第一の弟子とか、神足第一な弟子とかいましたから。
と言うか「阿羅漢果」は、最低限、そのような境地だったのではないかと思います。
前に述べた先天的な記憶障害であった「シュリハンドフ」という弟子でさえ、十六羅漢のひとりとなり、自由に形状を変えられるという通力(?)を持っていたと伝えられています。
従って、現代人でも正しい努力をすれば、必ずやそのような境地に達することができると思います。
「神通力」というと、荒唐無稽な迷信、又は、昔話のように思われますが、「悟り」の意味を理解すれば、単なる自然現象であることが分かります。
私も、死ぬまで努力したいと思っています。
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