[101] 98.「シュリ・ハンドクの不思議」(自分の名前も覚えられない人が悟れるのか?) |
- 信天翁 - 2023年03月26日 (日) 13時04分
「シュリ・ハンドク」は、漢訳版の名前で、パーリー語版では、「チューラ・パンタカ」だったと思います。
先天性記憶障害みたいな人で、自分の名前も覚えられない人だったと言われています。
あまりにひどいので、還俗させられそうになったところに、お釈迦様が通りかかられて、1枚な布を渡されて「塵を払い、垢を除かん」と言って、修行者の履き物を拭かせたそうです。
そして、随分経ってから、シュリ・ハンドクが一生懸命履き物を拭いているのを見てお釈迦様は言われたそうです。
「随分と綺麗になった。でも、まだ、綺麗になっていないものが一つ残っているね。」
それを聞いて、随分考えて、それは「自分の心」という事に気が付き、シュリ・ハンドクは悟ったと言われています。
そして、16羅漢の一人となって、「自由に形状を変えられる」通力があったとの事です。
「塵を払い、垢を除かん。」というのは、自分の過去を振り返って、心の曇りを晴らす事だと思いますが、悟りのヒントになるのではないでしょうか。
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