何もない部屋の片隅で 雑誌をまくらにねころんだ 天井からさがる電灯に照らされる 灰色のかべ
いつのまにか時も過ぎてしまい 思い出だけが置いてけぼり きっとあの日に帰れたなら どんなにいいだろうか
ぼんやり目をやる窓の外 ときおり風らしきが音をたてる
身についた後悔のなかで 何ども言葉をくりかえす 変わることは決してない ただいたずらな遊びだけれど
裏切りの気持ちが染み付いてしまって すりきれたテープの空回り どこかに慰めがあったなら どんなにいいだろうか
鉛色の垂れ込める雲のように 漂うこころをもてあます
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