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(127)投稿日:2005年01月26日 (水) 19時09分
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意外に粘るハイテク株――スクランブル(2)2005/01/26, 01:00, 日経速報ニュース, 696文字
信用買い残の減少は先行き、手じまい売りが出る可能性が低下していることを意味する。加えて、信用売り残が膨らんだ結果、株価が上昇局面入りした際には売り方の買い戻しが活発になり、株高に弾みが付く公算が大きい。昨年末にかけては、ハイテク株が将来の反発に向けてエネルギーを蓄積した局面といえるだろう。 では、ハイテク株反発のきっかけとなりそうな要素は何か。市場参加者が注目しているのが、今週末発表になる12月の鉱工業生産。前月比マイナスになる見通しの生産指数よりも、市場の関心が大きいのが在庫の状況だ。 ソニーの湯原隆男常務は20日の会見で「液晶テレビやDVD(デジタル多用途ディスク)レコーダーのシェアは上昇、(昨年)10―12月期の販売台数は前年を上回った」と述べた。数量ベースではデジタル家電は順調に売れているようだ。販売量拡大が鉱工業生産の在庫減の形で裏付けられるようなら、「ハイテク株が反発する可能性がある」(損保ジャパン・アセットマネジメントの鈴木浩一郎シニア・インベストメントマネージャー)。 在庫が着実に減れば先々、数量ベースで生産再拡大が見込まれる。11月の鉱工業生産指数と同時に昨年末に発表された今年1月の企業の生産見込みは前月比2.8%と高い伸び。企業側は、どうやら「在庫減→生産増」を前提に動いているフシがある。 ソニーを苦しめた急激な価格低下の問題は残るが、生産の再拡大は業績、ひいては株価に朗報だ。四半期業績開示はこれからピークを迎え、発表数字によっては事態が大きく変わってしまう点を割り引く必要はある。とはいえ、ハイテク株の「春」は意外に近いのかもしれない。(川勝充郎)
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