「かぁわいいなぁぁぁ」
部屋に入った途端聞こえた声。
声の主は分かるのだが、姿が見えない相手を捜し部屋を見渡す。
「よ、おかえり。かっちゃん♪」
音符マークつきで、出迎えの挨拶をしてきた哲希は、
なぜか俺のベッドに上がりこんでいたりする。
上から見下ろされて、ついでに手を振ってきた哲希の手には。
「お前、それ…」
子供の写真。
「すんげぇ、かわいいじゃん」
「…まぁな」
子供を褒められて、悪い気分になる親はいない。
なんで、そこにいるんだとか。
なんで、勝手に写真を見ているんだとか。
そんな質問をするのも忘れてしまった。
「いいなぁ、子供…」
欲しいなぁ。
と、見下ろされる。
「…無茶言うな」
「何を言う!為せば為る!」
いや、ならないだろう。
「あいにくと…俺はお前の世話で手一杯だ」
笑いながら、狭いベッドに上がり込む。
背中に回ってきた腕を感じながら、俺は哲希を横たわらせた。
「子作り?なんちって」
笑う哲希に、ふざけた事を言うなといいながら、口付けで口を塞いだ。
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ミニアンケート30票記念。短くてごめんなさい〜