「しーんどぉ、ちゃんっ」
「わっっ」
わ…わ…わ……っっっっと…とと
「立松っ、何やってんだよ。倒れる所だっただろっ」
「あ、ごめんごめん」
全然反省してねぇじゃん…
にししし、といつもの笑みを浮かべた立松が、飛びついてきた姿勢のまま俺の背中にしがみついている
身長差があるわけでもない同じ年の相手に、ダッシュされた挙げ句に飛びつかれて
よく倒れなかったよな、俺…自分で自分を褒めたくなってくる
「ねぇねぇ、しんどーちゃん」
「なんだよ」
「しんどーちゃんは、俺の事好き?」
「は!?」
な…ななななな何を突然
しかもそんな…首を傾げてわざと下から見上げるようにしながら
そんな事訊いてくるか!?
「な、んで…そんな事」
「いいからさ、答えてよ。ね?」
だから、やばいって、それ…
顔を覗き込むな、って…近い、近い立松っっ
ここ、外だぞ…自転車置き場とはいえ、外なんだぞ
いつ他の生徒が来るかもわからねぇのに
「そりゃ…好き、だけどさ…」
「本当に?」
「…あぁ」
にこにこと、いつも見せる笑顔じゃなくて
ぱぁぁ…って、花が咲くような笑顔で笑われた
そんな顔、滅多に見せてくれねぇのに
「ありがとー、しんどーちゃんっ」
だから外なんだって!!!
強く抱きついてきた立松の、結構細いとすでに知ってしまった体を
押し返せばいいのか、抱き寄せたらいいのか
悩んでいる間に、ちゅっと小さく口付けられた
「だぁーいすきだよ、しんどーちゃん!」
おまけにそんな言葉(告白)
あぁもうだめだな…
俺は立松の腕を掴むと歩き始める
どこ行くの?って声を無視して校舎を上がっていく
こんなに煽られてなぁ…授業なんて受けられるかっての
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ちょっと…立松可愛くしすぎましたな…でも、可愛いですよね。立松!!!!
歩さんに押し付け、進立(迷惑な…)