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[35] 二人だけの時間(水少年・進立) くずは(管理人) - 2004/03/03(水) 22:29 -

一日の生活。
それを、家と学校でしか行っていない学生だからこ、学校という場所は、慣れ親しんだ物になる。

朝、学校へ向かい。
授業とシンクロの練習を終えて、家に帰るのなんて暗くなってからだ。
晩ご飯食べて風呂に入ったら、疲れきって宿題なんて忘れて眠ってしまう。
そんな生活だから。

好きな人と二人っきりになれる事が滅多にない。


「ご飯、食っべましょー」
「あぁ」

いつものように、昼飯の時間立松が俺を誘ってくれた。
各自、弁当やらパンやらを食べている中、できるだけ二人っきりになりたいからと、
俺達は静かな場所を探し求める。
どこか、準備室なんて開けられたら、きっとそれは叶うというのに、鍵が無いと開けられない場所で、しかも狭いであろう室内で飯を食べる気にはなれないから、俺達は自然と屋上へと上がっていった。
運が良ければ、誰もいない屋上の扉を開けて、強い陽射しを浴びながら飯を食べる。
今日は生徒が数人。
もしかしたら、俺達と同じ考えを持った奴らなのかもしれない…。

手早くご飯を食べて、コンクリの上に横になる。
陽気が気持ち良いから、眠気を誘われてしまうその場所が、出来るだけ早く二人だけの物になればいいのに。
酷く、我が侭な願い。

「じれったいな…」

小さく、立松の声が聞こえ目を開けると、すぐ近くに苦笑する立松の姿が見えた。
上から覗き込まれて、顔に影がかかり立松の柔らかい髪が頬に落ちる。

「立松…」
「早く、二人っきりになりたいのにね」

真剣な顔で、どこか切なげに聞こえたその声に。
起きあがるはずみで触れるだけの口付けをした。

驚いている立松に「誰も見てないって」と言うと、嬉しそうに頷かれる。
例え他の奴がいる屋上でも、こうやって二人だけの秘密を作っていけばいいんじゃ無いか、って。我ながら珍しく積極的な事をしてしまったけど、内心相当恥ずかしかったりする。
それでも本当に嬉しそうに笑った立松の姿見てたら、ま…いいやって思えてきて。
周りに見られないように。

そっと手を握った。


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ミニアンケート50票記念。隠れて手握ったり、キスしたり。そういうスリルが学生生活の醍醐味だろうっっ(おい)



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