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2025..9.28. サンデーモーニング出演の斎藤幸平
■論戦低調の自民総裁選『解党的出直し』のコーナーでのコメント
・もったいないなぁ、と思う。こんだけ、毎日、一つの党のリーダーを決めるだけなのに、こんなに取り上げてもらって。立憲民主党にしたら「いいよなー」と思うんだろう。 ・イメージアップのために、ただでやってもらえるわけだから、すごいチャンスなのに。去年と同じメンバーで。私は「敗者復活戦」と言っているが。 ・全然、政策の議論も盛り上がらなくて、なんだか、ステマ問題まで出てきてしまって。落ち目の自民党は、むしろ、やればやるほど、イメージが下がっちゃうという状況になっちゃっているわけで、もったいないなぁ、ということだ。 ・本来、やっぱり、解党的出直しをかかげたわけですから、もっとこういうことをして、改革したいんだということを言うべきなのに。誰も、とがったことを言わないわけですよね。 ・特に、高市さんなんて、最初は、なんかすごい感じだったのに、靖国の話もしないし、消費税の話も減税も引っ込めちゃって、期待していた人たちは、すごい失望をしていると思うんですよね。 ・何で、こういう話が出てこなくなっちゃったかというと、一つには、やっぱり、過半数取っていないので、今後、どこと連立をしていくかということが大事になるなかで、あんまり、減税の話とか、靖国の話をしてしまうと、連立がむずかしくなってしまうかもしれない。ということは、やっぱり、総裁選の後を見こして、どうしようかというのを考えると、あまり、ここで過激なことを言えないというふうになっていると思うんですけど、ということは、結局、この総裁選で誰がなっても、自分たちの政権を延命することばかりを考えていて、彼らが見ている方向っていうのは、やっぱり、国民じゃなくて、維新とか国民民主とか、もしかしたら参政党を含めて、連立パートナーのことばっかり見ていることが、やっぱり、盛り上がらないというか、国民が、どこか、白けた目で見てしまう原因じゃないかという風に思っていて。 ・ただ、このままで行くと、共産党とか公明党も、すごい高齢化が進んで、党員が減ってますけど、まあ、自民党も、今、減っているということで、マイナー政党化の道を進んじゃうんじゃないかと、まあ、老婆心ですけど、心配しています。
■愛知県豊明(とよあけ)市の、仕事や勉強・家事以外でのスマホの利用を1日2時間までとするよう促す「スマホの利用を制限する条例」(罰則規定なし)成立について、斎藤さんはどう思ってらっしゃいますか?■ ・いっそのこと、もっとやったら良いと思う。2時間以上つけてたら、電源が落ちるとか。そのくらいやらないと、スマホが手放せなくなっている。 ・テクノ封建制。儲かるのは、一部の“テックビリオネア”ばかりで。思考力がどんどん低下し、フェイクにだまされて、注意散漫になっていく。 ・いいことが、ほとんどないわけで、海外では未成年SNS規制が始まっているわけだし、まあ例えば、自動車とか、アルコールとか、大麻とか規制しているわけですよ。同じように、デジタルも、本当は規制しなきゃいけないのに、何かいいもんだと思いすぎている節が気になっている。これは、もっと議論すべきだし、こういう対策もやってもいいんじゃないかと思います。
■「ウーブン・シティ」トヨタ実験都市が始動■ ・これは、凄そうなんだけど、結構しょぼい感じなんですね。トヨタは、2027年までに、ほぼ完全自動運転のレベル4というとこまでもっていくという目標をかかげているが、これ、グーグルのアルファベットのウェイボなんかは、2019年に一応やっているので、8年遅れになっている。 ・テスラ。これも、自動運転、結構有名で。イーロン・マスクは大嫌いですけど、すごい。何故すごいかというと、膨大な何百万人のデータをどんどん集めて、それをAIにのみこませて、どんどん改善している。それと比べると、2000人ですから、人口的にとっても、実証データも最先端で実際やっているアメリカの会社と比べられるのかというと厳しいし、採算的にも、やっぱり難しいんじゃないかなというふうに、むしろ、心配して見ている。(自分は)トヨタは応援しているんですけどね。(日本人として。)
■「新たな連立」を見通すために。 ―――1990年代の非自民連立から。■ ・1990年代の政治改革の時は、選挙制度を変えて、小選挙区プラス比例ということとで、「二大政党プラス小さな政党」という今の形になっていると思うが、問題は、世界的なトレンドとしてもあるように、二大政党自体に人気がなくなって、落ち目になっていく。 実際に、格差とか低賃金とか、将来の不安が色々あるなかで、政治不信から、ポピュリズムとよばれるようなものが、ついに、日本でもかなり出てきている。 ぼくは、ただ、ポピュリズム自体は悪いものじゃないというふうに思っていて、やっぱり、これだけ停滞していたら、新しい風をふかせることは必要だし、実際に、自民党は落ち目だという話はありましたが、立憲民主党も民主党政権時代の失敗というものを持っている人たちがたくさんいて、中々、受け皿になれない。 ぼくも、どっちかというと、左だと思いますけど、そういう人たちが、「石破やめるな」みたいな感じになっている時点で、今の立憲民主党は、正直、「頼りない」となっているわけですよね。 そういうなかで、今、世界でどうなっているかというと、むしろ、左のポピュリズムとよばれているようなものも、右と並んで、結構出てきている。米国アレキサンドリア・オガシオ=コルテス、不服従のフランスのメランション、ドイツだったら左翼党のイネス・シュベルトナー等。結構、割と左(ひだり)的な社会主義的なことを言って、若い世代の支持を集めている。 ところが、日本の左派政党というのは、共産党にしても社民党にしても、高齢化、党員減少が、かなり、深刻な状態だと思います。 そういう対立がないまま、右のポピュリズムだけが伸びている状況を、私は危惧しています。
[1096] 2025年10月04日 (土) 14時12分
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