| [322] プロ選手を追い続けて〜弱小野球部の3年間〜 (作者不在のため休止中?) |
- W.S - 2007年10月04日 (木) 00時07分
ここは東京都内のとある高校、宮園高等学校、そこに小さな野球部がぽつんとあった
???「・・・練習するか?」
???「いーよ・・・どうせ人数足らねーし・・・」
???「おいお前ら・・・気合入れろよ・・・」
???「部長がそれじゃあ、気合も入らないっすよ・・・」
だらけた野球部である、部員は5名、監督は水泳部との兼任、マネージャーもいない・・・そして4月、新入生が入学してくる時期が来た
〜入学式〜
校長「・・・であるからして、君たちには我が高校の一員として、存分に勉学を励んでもらいたい」
教師A「やっぱ入学者増えないっすね」
教師B「東京と言っても田舎のほうですし、仕方ないですよ」
教師C「こんなこと言いたくねーけど・・・大丈夫かよ?この高校・・・」
教師A「おい!それは禁句だ!」
教師B「再就職先すら安定しないんだからさー、気を使えよ」
教師C「悪い悪い・・・ってもなぁ・・・」
教師A「まあ確かに、周りの高校は進学校やスポーツ学校があるけどな、並な高校はそうそうないぜ?」
教師B「並々すぎる・・・」
教師C「ま、一応考えておいたほうがいいな、再就職」
新入生は63人と低迷、そんな高校も今年で創立60年となる、歴史の古さを感じさせる・・と言いたいが、新しいものに押され気味だ
〜オリエンテーション〜
???「え〜・・・俺がキャプテン兼任部長の相川だ、この野球部は俺を含めても人数は足らないが活動はしている・・・時々」
???「部長〜、それじゃあアピールにならないっすよ・・・、もっと強くアピールしないと」
???「練習でこれはまずいっすよ、本番どうするんすか?」
相川「ってもなぁ・・・ロクに活動もしてないしなぁ、アピールもできねーよ」
???「あー、もうオリエンテーリング始まりますよ」
相川「ちっ・・・仕方ない、皆今年はあきらめてくれ・・・」
一同「部長!」
相川「・・・わかったわかった・・・でも期待はするなよ」
一同「・・・うぃーっす」
〜体育館〜
相川は体育館で適当にスピーチし、部室へ戻った
???「あ、部長、お疲れっす」
相川「松山、他の奴らは?」
松山「新入生でかわいい娘いないか、探しに行きましたよ」
相川「ちっ・・・、んで何でお前は残ってるんだ?」
松山「いや、掃除してるんすよ」
相川「あー、マネージャーの仕事任せてたんだっけか、悪い悪い」
松山「今年はマネージャー希望があると良いんっすけどね」
相川「さあな・・・来なかったら吉岡に回すか」
松山「・・・で俺は半年後、またマネージャーっすか」
相川「ああ」
松山「当番制っつーのもめんどいっすね、・・・でアピールできました?」」
相川「んー・・・まずまず」
松山「まずまずってことは、喰らいついてこなかったんすね・・・」
相川「悪りぃ・・・」
松山「ふぅ・・・」
???「あのー・・・」
不意に声がかかった
相川「うおっ!?、何!?」
???「野球部を見にきたんですけど」
相川「何っ!、そうか!ちょっと待ってくれ、おい松山!」
松山「呼び戻しっすね!了解!」
ドドドドドドドドッ!
・・・
ガラガラガラガラガシャーン・・・
???「・・・あーあ」
飛び出したのと同時に部室のものが崩れ落ちた・・・
そして・・・
相川「待たせたな、まずは俺たちのプレーを見ていてくれ!」
一同「よっしゃーっ!」
タタタタタッ・・・
こうして野球部の活動が始まった
スカッ スカッ スカッ
???「ぬおーっ!当たらねえー!」
シュッ
???「おっ!よけろ!」
ガチャーン!
???「あ、危ねえな!バカヤロー!、どこ投げてんだよ!」
???「ははは・・・」
ポロッ ポロッ ポロッ
???「あれ?あれ?あれ?・・・」
相川「しゅ、集合ーっ!」
タタタタタッ
相川「・・・今のは忘れてくれ、さあ入部するかい?」
???「・・・(唖然)」
相川「(まずい・・・)」
???「(部長!やっぱヤバイですよ!、練習ほとんどしてませんし!)」
相川「(ままままあ、待て!、何とかなる!・・・そうだ!)」
相川「あー、君は野球経験者かな?」
???「あ・・・はい、一応」
相川「そうか、どこを守っていたんだい?」
???「投手ですが」
相川「投手か!エースの座は空いているぞ!、皆外野しかやってないからな!ははは!」
???「(えばれないって・・・)」
相川「どうだ?俺は捕手もやれるんだが、一度君の球を受けさせてもらえないかな?」
???「・・・いいですけど」
相川「そうか!、おい!ミットとグラブ持って来い!」
???「うっす!」
タタタタタッ
そして・・・
相川「肩慣らしもこんなものか、さあ!いいぞ!」
???「行きますよ・・・直球で」
相川「おう!」
シュッ
シュルルルルルッ!
相川「・・・は?」
バスッ!
ミットに強烈な音が響き渡る
相川「お・・・お・・・」
???「以上です」
???「き、来たぜぇ〜っ!、殴りこみが!」
???「弱小にはいつか必ずとしてありえる、高級エースがうちにやってきたぁ〜っ!」
???「甲子園目指せるぜ!、俺はあの地で叫んでやるっ!」
松山「部長!、やってやろーじゃありませんかー!」
相川「(ば、バカな・・・1年だろ?こいつ・・・速えぇ・・・)」
???「まだ入部するとは・・・」
相川「バッカヤロー!!!、あの球見せて自慢だけか?、ふざけた新入生だ!、侘びを込めて入部しやがれ!」
???「お、部長が珍しくキレた、ああなるとまずいよな」
???「ま、あきらめな新入生」
???「自慢じゃないんですがね・・・、でもマジメにやらないのなら、入部する意味が・・・」
相川「わかった!、マジメにやってやるよ!、そんならいいだろ?」
???「わかりました、ただ・・・部員がまだ足らないのでは?」
相川「安心しろ!、俺が何とかする!」
???「いよーっ!待ってました!、期待してますよ!」
相川「ああ、・・・そういや自己紹介が遅れたな、俺は部長の相川だ、よろしくな」
???「木戸だ、ここにいる奴は皆2年だ、よろすぃく!」
???「竹下先輩と呼んでくれ、副部長だ、よろしく」
???「俺は星野、実力では負けるが、知識では負けないぜ、よろしくな」
松山「最後に、松山だ、マネージャーを兼任でやっている、・・・っても当番制だがな、よろしく」
???「1年B組の井口です、よろしくお願いします」
相川「っしゃーっ!、部員探してくるか!でりゃーっ!」
ダダダダダダダッ!
木戸「あーあ、そう簡単に見つかるわけねーのに」
竹下「とりあえず、練習するか!」
一同「おう!」
こうして、宮園高校野球部が復活した!、夢を追いかけて・・・
井口「・・・こんなことを聞くのはなんですが、先輩たちの夢って何ですか?」
相川「俺は芸術の道を歩みたいと思っている」
木戸「うーん・・・実業家かな」
竹下「プロゴルファーになりたいね」
星野「スケートが趣味だから、アマチュアスケーターかな」
松山「小説家になってみたい」
井口「・・・何で誰もプロ野球選手って答えないんですか!!!」
相川「・・・そうだそうだ!何で答えないんだ!」
木戸「部長もですよ」
相川「ま、まあ・・・甲子園目指して頑張ろうじゃないか、ははは・・・」
続く

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