日曜日、江戸川放水路の船宿にて
両津「船が出港するまで少しあるからな、
簡単に道具等の説明をするぞ」
本田「お願いします」
両津「まず竿だが、今回はキス竿を使うぞ。安価だしな。
餌はこれだぞ、イソメ。川釣りで使うミミズみたいな感じだ
これをハリに付けるのだが本田平気か?」
本田「うわっ!先輩、何か気持ち悪いですね。頑張りますよぉ〜」
両津「で、あとはリールと仕掛けだ。まぁこんな感じかな?
釣り名人のこのわしが教えたから大体大丈夫だよな?」
本田「ハイ、先輩。良く分かりました〜」
両津「6時45分か、そろそろ船に乗って準備しよう」
本田「はい。楽しみだな」
船着き場まで歩く2人。すると船が見えてきた。
船長「おっ両さんお早う!待ってたよ」船長が笑いながら言う
両津「船長久しぶりだな。」
本田「先輩、お知り合いですか?」
両津「まぁな。親父の同級生だよ。腕は確かだぞ」
船長「今日は人が沢山乗って皆で一緒に釣る乗合船ってやつだ。オマツリして迷惑かけんなよ。お若い人」
本田「オマツリって何ですか?」
船長「はは、知らんか。海中で他の人と仕掛けがからまっちゃうことだよ。時には殴りあいに・・・。な〜んてな(笑)」
両津「船長あんまり本田を脅かすなよ。謝ればいいんだよ素直に」
本田「良かったぁ」
話しているうちにだんだん乗船者が集まってきた。
両津「そろそろ船に乗るかな。行くぞ」荷物を持ちながら言った。
本田「わっ、待って下さい先輩」
船に乗って
両津「ほら、これ飲んどけ。酔い止めの薬だ。酔ったら生き地獄だからな」薬を差し出す
本田「ありがとうございます。早速飲もう」水で薬を飲む本田
船長「そろそろ出発だぁ〜釣り場までは30分くらい」
ドッドッドドドド・・・・(エンジン音)ザバーーー(波音)
両津「仕掛けを用意しといてやるから待ってろ」
本田「お願いします、スミマセン。」
早朝の気持ちのいい天気のもと船は軽快にはしる
本田「風が気持ちいいな」
両津「仕掛けをセットしといたぞ。ホントいい風だな」
隣りの釣り人「沢山釣れるといいですね。私は初心者なので宜しくです」
両津「いやぁ、こちらこそ」楽しい会話が続いた
船が止まり、
船長「釣り場に着いたぞぉ。皆さん釣っていいぞぉ」
各々海に仕掛けを投入した
両津「さて、本田釣るぞ。大体分かったろうから自由にしてくれ」
ハリに餌を付ける両さん。ポチャン!と仕掛けを投入した
本田「イソメをこう持って・・。痛っ!指も刺しちゃった(泣)」
そうやっている内に両さんの竿にアタリが来た
両津「お〜釣れたぞ少し小さいな」両さんにハゼが釣れた
内心、両さんは自分が先に釣れたのでホッとしたとさ。
周りの釣り人もテンポ良く釣っているようだ
そして本田にも・・・・。アタリが!!!竿が小気味良く曲がった
本田「わ〜釣れた釣れた!魚釣りって面白いですね」
両津「だろ!?ゲームもいいが、釣りもいいよな」
船長「釣りの楽しさが分かってくれて良かったよ」と優しい船長
本田も慣れたようだ。2人は釣りに熱中した
両津「お〜釣れたぞ」本田にも・・
本田「見てください。先輩のより大きいですよ」
両津「やるじゃんか本田!」
隣りの釣り人「私も釣れましたよ〜」ワイワイ船は賑やかだ
そうこうして1時が過ぎて
船長「そろそろ揚がるぞ〜(港に帰る)竿しまってや」
両津「結構釣れたな。1、2、3、4・・・・全部で83匹か」
本田「え〜と僕は・・。12345・・。50匹ですね」
船長「それだけ釣れれば上等だよ」
本田「先輩、今日はありがとうございました。又、行きたいです」
両津「そうか。今度はオホーツク海に海老釣りなんてどうだ(笑)
本田「もう、嫌ですよ〜(泣)」
船長「そりゃいいや(爆)
ドドドッドドドとエンジンが動き出し、船は港に向かって走り出した おしまい