| [144] ポケットモンスター アークジェネレーション!! 第23話「猛る炎と堅き岩」 |
- @ - 2004年05月06日 (木) 19時52分
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23rd「猛る炎と堅き岩」
前回までのあらすじ: ルウ達との戦闘でシクーを連れ去ったのは、クリスとシルバーだった。そこへジョウトの支配人、『魔剣』のビズが登場。フィフスブレードと標的名を名付けた5人、クリス、シルバー、ムキル、ユウ、ナツキに以前は壊滅寸前まで追いつめられたものの、ジョウトの支配人は再び立て直そうとしているというのだった。
「参ったな……。シクーが急にいなくなっちまうし、俺1人で自分の身とラプラスと、両方守れって言うのかよ」
激闘が行われていたのは、カントー地方グレン島の浜辺。スポーツ刈りの少年……想人(ソウト)が、傷ついたラプラスを背に冷や汗をかいていた。彼の目の前にいるのは、人やポケモンを平気で傷つける3人組。ソウトは、警戒を怠らなかった。
「ハッ、何かよく分からねぇけどさ。お前で、2人分楽しませて貰うしかないみたいだね」
通常より遥かに巨大な右手鎌を携えたストライクと、それを従える留宇(ルウ)。 それに続き、巨大な刃の尾のライチュウを従えた絆(キズナ)と、巨大なキバのハブネークを従えた天牙(テンガ)が、順番に口を開く。
「でもコイツ1人をいたぶっても、どれだけ面白いか分からないわね」
「いいじゃねぇか。後ろの深手を負ってるラプラスも、一緒にズタズタに引き裂いてやればよ」
あくまでもソウトを見下すような態度を取りつつ、2人は喋ってくる。……と、その時だった。先程響いたのと全く同じ声色・言葉が、再び辺りに響いたのである。
「ハイドロカノン!」
「!?」
バシャァッ!! 水の弾丸はルウ達3人が立っていた場所のほぼ中心部を捉え、3人の体を吹っ飛ばした。もちろん、ソウトさえもそれに驚く。
「さっきシクーが連れ去られた時と、同じ……?」
「チッ……何なんだよ!! 邪魔するなァァッッ!!」
怒ったルウが、攻撃が放たれた方向にストライクを行かせる。だが、直後にトドメの1撃が来た。
「ハードプラント!」
ズガガガガガガッ!! それはルウ達3人のポケモンを全員巻き込み、更にルウ達自身の足止めまでさせる。攻撃の衝撃は凄まじく、全てが次々と倒れていく。草タイプにかなりの抵抗力を持つストライクさえ、それによってなぎ倒された。
「クッ……くそおぉぉッッ!!」
そうこうしている内に、ソウトの体がふわりと浮かび上がる。そう、先程のシクー同様にソウトもまた、彼等の手によって連れ去られていく。同時にラプラスも、オーダイルがその重量を難なく持ち上げ、運ばれていくのだった。
そこから少し離れた場所に、黒眼黒髪でフードのついた黒い洋服を身につけた少年……詩空(シクー)は立っていた。
「……あ、来た。シルバーさん、クリスさん!」
ソウトを抱える男女2名、シルバーとクリスがこちらに向かってくる。予想はしてたが、抱えられているソウトは意味不明そうな表情をしていた。ラプラスをかついだオーダイルも一緒に走ってきて、その脇でシルバーとクリスは会話しながら駆けてきている。
「なんか俺達、人さらいが上手くなってないか?」
「こ、細かい事を気にしちゃ駄目よ、シルバー! 私達は、あくまで救出に行ったんだからね!」
……かくして、とりあえず無事ソウトと合流できた。ルウ達もクリスとシルバーが蹴散らしてくれたので、さしあたり大丈夫だろう。そして合流を機に、シクーはひとまず話をまとめる事にした。何しろ、説明すべき事柄が多すぎる。 まずシクーは、ソウトにクリスとシルバーの紹介をした。その後で、今度はクリスとシルバーに今の状況を説明する。悪の一団『煉(れん)』との戦い、そして『煉』に捕まっている可能性のあるソウトの父親、想路(ソウジ)についての話。
「ひぇ〜、ポケモンリーグから来た有名人! そりゃ、つえぇ訳だぜ」
クリスとシルバーの正体を聞いたソウトが、感嘆の声をあげる。その後で、クリスが口を開いた。
「こっちも、驚かされたわ。悪の一団『煉』が、こんな所で活動をしていたなんて。それも、シクー君やソウト君が巻き込まれてたとわね。……シルバー、どうする?」
「探りを入れるしかないだろ。どのみち、放ってはおけないからな」
「そうね……。シクー君とソウト君は、その重傷のラプラスをポケモンセンターに連れて行って。凄い傷薬で応急処置はしたけど、やっぱりセンターでちゃんとした治療を受けた方がいいわ。それが済んだら、そのまま待機してる事。決して戦いに参加しようだなんて思わないでね!」
それを聞き、シクーとソウトは意外そうな表情を見せる。
「えぇ!? でも……」
「あなた達は、まだ子供なのよ。ここは私達に任せて、安全な所に非難してなさい! 分かったわね?」
クリスはその言葉を2人に言い聞かせると、先程までラプラスをかついでいたオーダイルをボールに戻し、首を動かしシルバーに一緒に行くよううながす。シルバーも無言で頷くと、2人揃って走り去っていった。
「俺の親父が捕まってるかもってのに、助けに行けねぇなんて!」
「ソウト……」
シクー達から別れたクリスは、険しい表情で島の中心部に向かっていた。シルバーはその後ろについて行くような形で歩いていたが、ふとクリスに背後から声をかける。
「……決して戦いに参加しようと思うな、か。お前らしくない言葉だな」
「な、何がよ、シルバー?」
まるで急所を突かれたかのような雰囲気で、クリスが若干慌てた口調をしながら聞き返した。
「子供の安全を確保しようという気持ちは分かる。だがお前だって、あれ位の年齢でロケット団と戦ったり、ポケモンリーグを制覇してたんだ。子供をこういう戦いに巻き込む事は、確かに良くはないかも知れない。だが、子供だから戦力にならないと思うのは、それは大きな間違いだぞ」
「そんな事、分かってるわよ。私は別に、あの2人が戦力にならないからって、あんな事を言った訳じゃないわ」
「……!」
「ソウト君はともかくとしても、シクー君だけは駄目なのよ。こういう戦いに巻き込んでしまっては」
彼女の言い方が腑に落ちないのか、シルバーは少しだけ眉を寄せるような顔をして、クリスの話を聞き続ける。
「あの目を見て、何となく分かったの。シクー君は、ミカンと同じなのよ……血はつながってないとは言っても、さすが姉弟って所かしら?」
「……何が言いたいんだ?」
「ミカンはシクーや弟妹達を守る為、以前はジョウトの支配人に組していた。だけどミカン、本当は平和を愛する優しい女の子なのよ。そんな子が、悪と関わるなんて事になるのが一番よくない。……シクー君も同じ。ミカンのように、本来彼は平和に暮らしていくべき子。だからこそ、こういう戦いに巻き込んではいけないの」
皮肉にも、この先に待つ未来はクリスのこの想いに反する物。……それを今はまだ知らないクリスの、シクーへの最大限の心遣いを持った言葉だった。シルバーも、これを聞いてようやく納得したような表情をみせる。ただ、内心は少し引っかかりを覚えているようだが。
「(……クリスの言う事が、やはり正しいのか。しかしシクーには、もっと奥底に秘める何かがある気がする。クリスの意見は、恐らく間違っていないだろう。シクーに似合うのは、確かに平和という物。だが、そんなシクーだからこそ持つ何かがある。俺には、そう思えてならない)」
それはあえて口にせず、シルバーはクリスについて行くのだった。
「シク〜! ソウト〜!」
「この声……ケイコ!」
ふと上空を見上げると、フライゴンと呼ばれるドラゴンタイプのポケモンに乗った少女が、シクーとソウトの目の前に飛来した。リボンでポニーテールの髪型を作り、キュロットスカートを身につけた女の子……景子(ケイコ)である。そしてすぐにケイコは、シクー達をグレンに帰す為に貸していた自分のラプラスが、酷く傷つけられている事に気づく。
「仕事を早めに切り上げて来たんだけど、案の定かなり状況は危険だったみたいね。きっと例の3人組でしょ? ラプりゅうをこんなにしたのは」
「うん。てゆーか、仕事って何???」
「とにかくラプりゅうはボールに戻して、ポケモンセンターに回復させに行ってあげるべきだわ。でも怪我が酷いし、センターで回復を受けてもすぐには戦線復帰は無理そうね。……とにかく今はゆっくり休んでちょうだい、ラプりゅう。ご苦労様」
ラプラスに優しく語りかけながら、ケイコはボールにポケモンを戻した。
……それから3人は、グレンタウンのポケモンセンターに向かった。ラプラスはもちろんの事、シクーやソウトが戦わせていたポケモン達も一緒に回復させる。それと同時に、シクーを助けに来てくれたケムッソ♂も治療を受けるのだった。
「シクー、そのケムッソはどうするんだ?」
「そりゃあ、出来たら僕のポケモンにしたいけど……いいのかな?」
ソウトの問いにシクーが答え、そして今度はシクーがケムッソに問いかける。ケムッソは少し考えた後、シクーにYESの答えを示す頷きをして見せた。
「よし。お前は今日から、僕のポケ……ん?」
ふと、シクーは何かに気づく。どうも、懐で何かが激しく揺れ動いてるような……? そう思った矢先、突然シクーが持つモンスターボールの1個が飛び出し、いきなりボールが開いた。中から出てきたのは、ヒビの入ったタマゴである。
「これは前に貰った、バタフリー♂とアゲハント♀の間に生まれたタマゴの、2つの内の1つ!」
それは、タマゴからポケモンが生まれる劇的瞬間だった! 2人の見る目の前で、タマゴはゆっくりヒビが広がっていき、やがて一気にパリンと砕け散る。中から飛び出したのは、これまたケムッソ♀。
「……メスだけど、同じポケモンだな」
「う、うん。同じ種類のポケモンが2匹かぁ」
そこへ、センターの受け付けでの話を済ませたケイコがやって来る。
「とりあえずラプりゅうは入院させてもらう事になったわ……って、あれ? ひょっとして、タマゴが孵ったの?」
「あ、ケイコ。そうなんだけど、これでケムッソが2匹になっちゃって。呼ぶ時、どうしよ?」
「だったらシクーも、ポケモンにニックネーム付けりゃいいじゃない。例えば私もラプラスは2匹持ってるけど、ラプりゅうとラスりゅうってニックネームを付ける事で分けてるのよ。ポケモンにニックネームを付けるかどうかは個人の自由だけど、その方が区別がつきやすいし愛着も沸くから、オススメするわよ」
「そっかぁ! じゃあ、今生まれたケムッソ♀は『ケッちゃん』。ケムッソ♂の方は『ムッソ』!」
……シ〜ン……。
「……自分でも分かってるよ、ネーミングセンス無いって! でもニックネーム付けるなんて初めてなんだから、しょうがないでしょ!?」
ちょっぴり泣き顔で、シクーがうったえる。
「そ、そうね……要は慣れだから。うん!」
ケイコは、そういう事にした(?)。
「僕が最初に捕まえたメノクラゲにも、ニックネーム付ければよかったかなぁ? まっ、それは後で考えればいいか」
と、丁度その時だった。ポケモンセンターのドアが開いて、3人程の警察服を身につけた男達が入ってきたのである。
「あ!」
それを見るや否や、ケイコは警官達に駆け寄った。それに気づいた警官達が、先に話しかけてくる。
「これはこれは、マサラタウンのケイコさん。電話で受けた通り、ソウジさんや『煉』の捜索はしているのですが……どうしても見つからなくて」
「ハァ!? それじゃ、わざわざ電話で捜索依頼した意味が無いじゃないの!」
「ス、スミマセン……」
その会話を聞いて、シクーは素朴な疑問を持った。
「(……なんでケイコは警察の人達にタメ口で、警察の人達は敬語なんだろう……? ケイコ、何かそんな偉い事でもやってるのかな。確かにポケモントレーナーとしては、かなりの腕前を持ってるみたいだけれど)」
シクーのそんな考え事をよそに、ケイコは話を続ける。
「それじゃあ、『煉』がどこにいるのか見当ついてない訳よね?」
「そうなんですよ、ケイコさん。そもそもグレンタウンは、そこまで大きな町じゃないですからねぇ。そんなに、集団で隠れるところがあるとは思えないんですが……」
「それは僕も、何となく思ってたけど……。でも裏を返せば、堂々と集団でいても怪しくない所とかが逆に怪しいって事かな?」
シクーの何気無いこの発言が、突然ケイコにピンと来させた。
「!! という事は……まさか?」
「え、ケイコ?」
「シクー、その意見ナイスよ!」
そう言うと、突然ケイコはポケモンセンターから外へ飛び出し、警察達とシクーを呆然とさせる。だが、その直後に不意にシクーの腕をつかんで引っ張る者がいた。ソウトである。
「行くぞ、シクー! ケイコの奴、きっと何かひらめいたんだ。ついて行けば、『煉』や親父の居場所まで行けるかも知れないぜ!」
「えぇ!? だってクリスさんは、待機してろって……」
「ぐだぐだ言うな! 捕まってるのは、俺の親父なんだ。それに今となっちゃシクー、お前の父親でもあるんだぜ? だったら、息子である俺達が助けねぇでどうするんだ!?」
「ソウト……。分かった、僕も行くよ!」
かくして2人も、ポケモンセンターの外へと出て行くのだった。
その中は、静寂に包まれていた。同時に薄暗い空間でもあったので、そこは一見すると人がいるようには思えなかった。だが、実際には縛られ座らされている男の姿がある。ほとんど気配を感じられなかったにも関わらず、そこに忍び込んだ彼女は運良くその人物を発見できた。
「……! 大丈夫ですか?」
彼女は男に近づく。見ると猿ぐつわにされてて喋れる様子ではなかったので、ひとまず口を縛っていたヒモを解いた。
「あなたが……ソウジさんですね? ソウトのお父さんの」
「あ、あぁ。助かったよ、お嬢ちゃん。けど、君は一体……?」
「アタシはケイコと言います。マサラタウンから来て、たまたまソウトやシクーと知り合って話を聞いたんです」
だが、話はそこで中断される。不意に2人に対し、声をかけてくる人物が現れたからだ。
「おやおや。どこから忍び込んだ、小娘め」
「!」
ケイコもソウジも一瞬体をビクっとさせるが、ケイコは冷静に落ち着きを払いながら背後にいるであろう男に言葉を返す。
「……やっぱり、あんたが『煉』のリーダーだったのね。もっとも、アタシもあんたの事は顔写真でしか見た事無いから、こうやって言葉を交わすのも初めてだけど」
「ほぅ。まぁ、表にも知れ渡ってる顔だからな。有名だってのも、なかなか足枷になっちまうんだよな。故に俺は、滅多な事では矢面には立たずに部下に指示を下すだけにしている。そういう訳だから、わざわざ俺と言葉を交わせるのはラッキーな事だと言えるんだぜ? ありがたく思うんだな」
「堂々と力のあるトレーナーが集団でいても、怪しくない場所……。『煉』の隠れ家をそう考えたら、容易にココだと思いついたわ。全く、腹が立つわね。『同業者』が悪事を働いてるだなんて」
「同業者だと? ……そうか、なるほど。貴様も俺と同じ……」
「えぇ、そうよ」
そして、ようやくケイコは後ろを向いて、そこに立っていた人物を睨みつける。やはりそいつは、ケイコが予想した通りの顔だった。
「アタシは『12のカントージム』の1つ、マサラジムのリーダー。ドラゴン形状ポケモンのエキスパート:ケイコ。……一応、初めましてというべきかしらね? 猛る『炎』と堅き『岩』のエキスパート、新生グレンジムリーダー:唐士(カラシ)!」
一方、シクー達は……。
「この建物の中だ。ダウジングマシンでケイコの反応が、ここから探知できる」
得意の特殊能力ダウジングで、シクーはケイコの居場所をつきとめた。一緒に来ているソウトは、その建物を見て怪訝そうな表情を見せる。 今、2人がいるのは『ポケモンジム』と呼ばれる、ポケモントレーナーの修行場。特定の町に存在する、ごく有名な施設である。ポケモンジムはポケモントレーナーの最高機関ポケモンリーグに行く為の試練を受ける場所でもあり、ジム最強のトレーナーであるジムリーダーを倒すと貰えるバッジを8つ集めると、ポケモンリーグへ行けるというシステムになっているのだ。
「おい、シクー。ケイコは『煉』を追ってたのに、なんでグレンのポケモンジムに来てるって言うんだよ? お前のダウジング、本当にアテになるんだろうなぁ?」
「文句言わないでよ。大体、ケイコを見失ったのはソウトの足が遅いからじゃん」
「インラインスケートはいてるお前が言うなッ!」
とにかく、2人はグレンジムの入口扉をゆっくり開いて、中に足を踏み入れてみた。だが、その直後! 突然どこからか飛んできたゴローンが、2人に向けてメガトンパンチを放ち突っ込んできた。
「何!?」
ズガァッ!! シクーとソウトはどうにか攻撃をかわし、転がるようにしてグレンジム内部へ侵入。すると、聞こえてきたのは数人の大人達の声。
「来たわね、ソウジの息子。外の隠し監視カメラで、あなた達が来る所を見させてもらったわ」
「お前達は、すでに俺達『煉』と関わった人間だ。必ず捕らえるよう、リーダーに言われているもんでな」
それを聞いて、シクーとソウトは改めてココが『煉』の隠れ家になっているという事を理解した。
「クッ! と言う事は、やっぱりシクーのダウジングは正しかったのか。だが、何でだ。グレンジムが、何で『煉』の隠れ家なんかに!?」
「ソウト君……だったわね。特別に教えてあげるわ。今から8年前、グレン島の火山が噴火しグレンタウンが潰れてしまったのは知ってるわよね?」
それは、クリスがポケモンリーグを制覇する1年前の話である。
「その火山でグレンジムも当然潰れたんだけど、当時ジムリーダーだったカツラという爺さんは、フタゴ島にグレンジムを立て直し運営を開始。やがてグレンタウンが復興された時には、フタゴ島のジムはそのまま運営され続け、同時にグレン島にもまた新生グレンジムが建てられたの」
「その新生グレンジムを建てたのが……」
「そう。我ら『煉』のリーダー、カラシ様なのよ。カラシ様はグレンタウン復興時にも大きく貢献し、そして新生グレンジムリーダーに任命されたわ。 ……とまぁ、そういう功績があるだけにジムリーダーの中でも特に有名で、あなたのお父さんのソウジも、カラシ様の顔は知ってたらしくて驚いてたわよ。けれど、それはあくまで表の顔。カラシ様の目的は、最初からグレンジムを『煉』のアジトとして利用する事だったのよ!」
「チッ! 何で奴だ」
「ふふっ。けれども、カラシ様は私達が束になってかかっても敵わない程の実力者。ジムリーダーは大概、何かを極めたエキスパートのトレーナーだけれど、カラシ様が極めているのは炎タイプと岩タイプ。猛る炎と堅き岩のエキスパート:カラシ様の前では、君達如きじゃ足下にも及ばないわよ」
すると、それまで話をしていた女はゴローン♀を繰り出す。どうやら先程メガトンパンチを放った奴を、再び出してきたようだ。他の大人達も、ブーバー♂やデルビル♂などのポケモンを出してくる。
「!?」
「まぁカラシ様の凄さを口でいくら言っても、ガキってのは素直に話を聞いたりしないでしょうからね。大人しくしてもらうわよ」
続く
ついに、『煉』のリーダーの正体が発覚! ……はいいんですが、またしても予定の場面まで話が到達せず(泣)。何だかんだ言って、結局こんな長くなってしまいました。今回はケイコについても、正体が明らかになってましたね。マサラジムってのは当然オリジナルで考えたジムですが。
次回は第24話「悪の集団『煉』」。お楽しみに♪
<現段階ポケモン図鑑データ>
【NAME:シクー】
見つけた数:26匹 捕まえた数:1匹
バッジ数:0個
手持ちポケモン ・メノクラゲ/メノクラゲ♀ Lv:6 HP:22 タイプ:みず・どく おや:シクー ・ケッちゃん/ケムッソ♀ Lv:5 HP:20 タイプ:むし おや:シクー ・ムッソ /ケムッソ♂ Lv:4 HP:18 タイプ:むし おや:シクー ・タマゴ
【NAME:ソウト】
見つけた数:14匹 捕まえた数:1匹
バッジ数:0個
手持ちポケモン ・サンド♂ Lv:7 HP:25 タイプ:じめん おや:ソウト
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