【広告】楽天市場から2025年大感謝祭12月19日から開催エントリーお忘れ無く

小説掲示板2

何か記念に書いてください!

ホームページへ戻る

名前
メールアドレス
タイトル
本文
URL
削除キー 項目の保存


こちらの関連記事へ返信する場合は上のフォームに書いてください。

[122] ポケットモンスター アークジェネレーション!!         第14話「お告げ」
@ - 2004年04月05日 (月) 21時21分

今までの話はコチラ



14th「お告げ」

 

前回までのあらすじ:
 謎の少年セオンの目的は、グレン火山に眠るファイヤーだった。『無音』の首領と名乗ったセオンは、そのまま去ってしまう……。噴火はもはや止められないと判断したソウジだったが、シクーとソウトは力を合わせ、奇跡的に噴火を止める事に成功するのだった!

 

「光を導け、ですか?」

「えぇ。」

 綺麗な白の壁で囲まれた空間……。
 様々な色をした窓ガラスから、日光が差し込んでいる。
 部屋の光源はそれだけで、部屋は薄暗い雰囲気。

 ……そこは、教会のような場所だった。中に見える人影は2つ。立っている大人の女性と、それに対し祈るようにひざまずいている、十代前半ぐらいの少女の姿である。

「とうとう、『お告げ』が来たのよ。」

 大人の女性が、少女にそっと語りかける。

「分かっております。」

 祈るような体勢のまま、少女は答えた。

「そう……ならば、何も心配はないわね。あなたの役目が、今こそ必要なの。」

「はい……。」

「頼むわね、ティシア。」

 コクリと頷くと、呼ばれた少女はスッと立ちあがった。

 

 

 

 ……カントー地方グレンタウン。
 海のど真ん中に浮かぶグレン島は、火山の噴火によって生まれた孤島。言わば、火山島という訳だ。8年前の噴火で町が1度潰れてしまった事もあるが、今ではすっかり復興している。

「ふわ〜……。今日もいい天気だな♪」

 時刻は朝。まだ少し眠気が残るのか、その少年はあくびをしながら家から出た。家……というか、正確には1件の屋敷の敷地内にある、『離れ』なのだが。

「さぁ、早く朝ご飯を食べに母屋(おもや)に行きましょう。みんな、待ってますよ。」

 少年と一緒に、十代後半の少女も離れの中から現れる。少年の姉、ミカンだ。

「うん。そうだね、姉ちゃん。」

 眠気を振り払うかのように、元気よく姉のミカンに対し返事をする。
 少年は姉と共に、この家に住まわせてもらっている。姉弟が家に来てから、早くも半月が過ぎていた。2人も、大分この家に住み慣れてきたようである。

 黒髪黒眼を持つ少年……詩空(シクー)。
 彼の本当の物語は、これからだ!!

 

 

 

「けどよう、分からねぇよなぁ。」

 朝食後、シクーは自分と同い年の少年と共に出かけた。その、同い年の少年が、歩きながらシクーに話しかけた。

「何がだよ、ソウト?」

 スポーツ刈りの少年……想人(ソウト)。シクーが、彼に聞き返す。

「ほら、シクーと一緒に噴火止めたじゃねぇか! この前。」

「あぁ、その事か。……あっ!」

 ふと、シクーは何かを思い出す。

「ソウト、実はコウサクから手紙が届いたんだよ。昨日。」

「何ッ!? マジかよ、シクー!!」

「ごめん、言うの忘れてた……。」

 康作(コウサク)は、ソウトが協力してあげて念願のフリーザーをゲットした少年の事である。それが元で再びグレンが噴火に見舞われ、危機的状況になってしまった為に、グレンの人達に冷たく言われたりもしていたのだが。
 ……とにかく、そんなコウサクから手紙が来たと言う。ソウトはシクーから封筒を受け取ると、中に入ってる紙を取り出し読みあげた。

「『やっほ〜!』……そんだけかよッ!!」

「え゛。」

 なんか1文しか書いてなかったし……。

「ソウト、2枚目も封筒に入ってるみたいだよ。」

「紛らわしいな、オイっ!!」

 とりあえず気にせず、2枚目も読み始めた。

 

 

 

――あはは、ごめんごめん! 軽いジョークだよ。

――でも……本当に悪かったな。急に逃げ出したりして。
――だけど俺、ソウトに手伝って貰えて嬉しかったよ。ありがとう!
――グレンが無事な事は後で聞いた。でも、町には近づきづらいから手紙を書いたんだ。住所を聞いといて正解だった♪
――機会があったら、また会おうな。それじゃ!

 

 

 

 ソウトは手紙を読んで、しんみりしているように見えた。

「あいつ……。」

「ソウト、何だかんだ言っても良かったね。コウサクも夢が叶ったんだし。」

 シクーは、ソウトの気持ちをくみ取った上で言ったつもりだった……が。

「コウサクの奴……あんにゃろ〜、つまらねぇ小細工しやがってーッ!!」

「(さ、さっきの『やっほ〜!』の事か!?)」

 ソウトの態度にシクー、ビックリ……(?)。

「……あ、それで? さっきの分からないってソウトが言ってたのは、何の事なの?」

 ひとまずシクーは話題を変える。

「ん、あぁ。シクーも聞いてただろ? セオンとか言う奴の話。」

「あ、うん……。」

 ファイヤーを狙って来ていた、謎の少年……施音(セオン)。彼はこう名乗っていた。『無音』の首領だと。

「『無音』って言われても、何の事だか分かんねぇよなぁ……。親父なら、何か知ってんのかな?」

「さぁ……。」

「まっ、どうでもいいか♪ んな事より、これからどうする?」

 切り替えの早いソウトは、そんないい加減に話を終わらせてしまう。

「どうでもいいのかなぁ。」

 ……このような会話を続け、シクーとソウトは今日も共に歩く。
 そんな2人の元に、ゆっくりと歩み寄ってくる少女の姿があった。

「……いた!」

 少女は、じっと2人の方を見つめ続ける。その視線に、やがてシクーとソウトも気づく。

「ん? ソウト、あの子は一体……?」

 シクーがソウトに尋ねるも、ソウトもまた首を傾げた。

「いや、俺は知らねぇぞ。」

「だって、こっちの方見てるし。僕にも見覚え無いよ?」

「つか、シクーが来た辺りから、島で見かけない奴にちょくちょく会うようになったな……。」

「……僕のせいじゃないぞ、ソウト……。」

 そんな事を言い合っている2人に対して、少女はそっと近づいてきた。緑の瞳と茶色に近いオレンジ色の髪を持つ少女は、ソウトの方をじっと見つめる。そして、ゆっくり語りかけた。

「……。思ってた程、男前なんかじゃないのね。」

「悪かったなッ!!」

 イキナリけなされたので、当然ソウトは怒鳴る。シクーが「まぁまぁ」とソウトをなだめながら、少女に話しかけた。

「君、何か用があるの?」

「……ちょっと。」

 口ごもりながら、少女は曖昧に答える。

「でも君、僕じゃ無くってソウトに用がありそうだったけど? ソウトの事、知ってるの?」

「おいおい、シクー!」

 と、ソウトが話に割って入る。

「俺は、こんな子知らねぇっつっただろ?」

「え゛、ソウトが忘れてるだけ何じゃ……?」

「あのな、シクー! 俺は、一度見た奴の顔を忘れる事なんか(本当はちょくちょくあるけど)無いぞ! 知らないモンは知らないんだ!」

「『本当はちょくちょくある』なんて考えながら、出任せ言ってるんじゃないの〜?」

 いじわるそうに笑いながら、シクーは尋ねた。ソウトは、ちょっぴり後ずさり。

「(コイツ、読心術あるのかッ!?)」

 一方で、シクーとソウトのやり取りを見ていた少女はというと、微妙にため息をつきながら考えていた。

「(ほ、ほんとに……大丈夫なのかしら……? でも、『お告げ』通りなら、彼が巨悪を滅ぼす力を持った『光』のハズ。今は、こんなでも……。)」

 若干まだ疑いの眼差しを向けはしたが、少女はやがてきびすを返し、その場から立ち去ろうとする。
 ……それに、ソウトが気づいた。そして、すぐさま呼び止めようとする。

「って、オイ! 帰るのかよッ! 大体お前、結局何者なんだ?」

 『やれやれ』と言わんばかりの表情で、少女は立ち止まってめんどくさそうに振り向く。仕方が無いので、最後にこれだけ言っておく事にした。

「……アタシの名前は、ティシア。」

 こうして、今度こそ少女は立ち去った。シクーもソウトも、呆然とその後ろ姿を眺める。

「な、何だったんだろうね? あの子。」

「知るかよッ!」

「ソウト……ひょっとして『男前じゃない』なんて言われたの、気にしてるの……?」

 後頭部に大粒の汗をかきつつ、シクーはソウトに言った。

 

 

 

「……リズム様。セオン様が、お戻りになられました。」

 ここは、どこかの土地に建てられている、建物の中の一室。
 そこにある椅子に腰掛けていたのは、10代後半と思われる少女だった。少女と言っても、その鋭い眼光と、何を考えているか分からない微笑は、大人でさえ怯ませる事が出来そうだ。彼女……リズムに話しかけた男も明らかに年上だったが、敬語を使う事も頷けるぐらいである。

「セオン……ご苦労様。」

 彼女の言葉よりやや先に、セオンは部屋に入ってきた。そしてセオンは、リズムに対してこう話す。

「姉貴。予定通り、ファイヤーは捕獲した。これで、俺の戦力も完全に整った。これからは、いつでも動ける……!」

「……ふふっ。いい報告だわ、セオン。」

 

 続く

 

 謎の『無音』首領を名乗る少年、セオン。そして、その姉リズム。
 ……コイツ等はまだ謎中の謎ですが(←言葉自体が謎)、これから少しずつ明らかになっていきそうです。

 同時に、シクーとソウトの前に現れた少女、ティシアの事も……。彼女が受けた『お告げ』とは果たして?

 次回は、第15話「某麦わら帽子の子の如く」(え゛)。
 タイトルからして意味不明ですね(汗々)。
 それでは続きも是非、ご期待くださいませ!!

 

<現段階ポケモン図鑑データ>

【NAME:シクー】

見つけた数:14
捕まえた数:1

バッジ数:0

手持ちポケモン
・メノクラゲ♀ Lv:2 HP:14 タイプ:みず・どく おや:シクー
・タマゴ
・タマゴ

【NAME:ソウト】

見つけた数:1
捕まえた数:1

バッジ数:0

手持ちポケモン
・サンド♂ Lv:6 HP:23 タイプ:じめん おや:ソウト



Number
Pass

ThinkPadを買おう!
レンタカーの回送ドライバー
【広告】楽天市場から2025年大感謝祭12月19日から開催エントリーお忘れ無く
無料で掲示板を作ろう   情報の外部送信について
このページを通報する 管理人へ連絡
SYSTEM BY せっかく掲示板