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「手の先にはあなた」

名前は匿名希望でも結構ですし、短くても全然構いません。
とにかく書いてみようというやる気が大事(^^)

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No.6 第4話 投稿者:葛葉   投稿日:2006年01月08日 (日) 22時24分 [返信]

「姫ッ私はッ・・・!」
その時コンコンッ!と扉を叩き、呂蒙が入ってきた。孫権から「妹を大人しくさせよ」と言われ話を聞きに来たのだった。
「尚香殿・・・。その・・・」
呂蒙が話しかけようとした途端、スルリ、と尚香は俯いたまま呂蒙の横を通り抜け、何も言わずに部屋を出て行った。そして、陸遜も下を向いて、両手を強く握りながら黙っていた。明らかにおかしい2人の様子を見て、ようやく呂蒙は事態が読めた。
そして、しばらくの間、黙っていた陸遜が口を開いた。
「初めて姫にお会いしたときです・・・。」
まだ自分が呉に来て間もないときでした。と陸遜は話した。

若すぎた為、周りからは相手にされず、良いようにこき使われて、軍議などには出させてもらえなかった頃、そう、まだ呂蒙殿にも会う前のことでした。
いつものように書物を運んでいるとき、姫にお会いしたんです。その日は天気がよく暖かくて、まさに小春日和でしたね。そして女性が桃の木の下で寝てたんです。当時、姫のことはうわさ程度でしか聞いたこと無くて、「綺麗な人だなぁ・・・。」としか思ってなかったんです。まさか、姫だとは思いませんでしたが。そして、
あの日3日間は寝てなくて、すごく眠かったんです。そのせいか、姫の服(ふわふわ素材がたっぷりの着物)が何だか布団のように見えて・・・。何だか布に吸い込まれるような感じで・・・。桃の木の下で一緒に眠っちゃったんです・・・。


No.5 第3話 投稿者:はやな   投稿日:2005年12月05日 (月) 11時14分 [返信]


「・・・・・・」
「どうしたの?」
「珍しい事もあるのだと思いまして」
苦笑して伸ばした手は尚香の耳元へ。
さらりと流れる髪に隠れる様に、それでも存在感がある耳飾に触れた。
「似合わないと思っているのでしょう?」
「いえ、大変お似合いだと思いますよ」
伸ばした手を自分の方へ戻す時に、僅かに聞こえた音が綺麗で癪だった。
「あなたも早く嫁げって思っているの?」
「そうですね、もう嫁いでもおかしくは無い年齢ですから」
何時もと同じように笑みながら答えれば、彼女の眉尻は上がる。
「私が嫁ぎたくない事も知ってるわよね?」
「知ってます」
「それでも、それでもあなたは兄様達と同じ事を言うの?」
「・・・姫、私は」
「孫家の臣下で、私の教育係、それ以上でもそれ以下でもない・・・でしょ?そんなの聞き飽きたわ」
艶やかな衣装が主人と同様不機嫌に揺れる。
紅のひかれた唇が苛立たしげに言葉を紡ぎ続けた。
「そうね、あなたまでそう言うのなら、今度の縁談の相手に会うだけ会ってみるわよ」
「姫?」
「それが望みなのでしょう?」
「待ってください!」
翻して背を向けようとした尚香の手首を思わず掴んだ。
「離して!」
「私、私は!!・・・・・・」


No.3 第2話 投稿者:一ノ瀬颯杜   投稿日:2005年11月20日 (日) 02時54分 [返信]

「あーん、もういいってば!!」
聞き分けの無い駄々っ子の素振りで女官を叱咤するのは翡翠の双眸が愛らしい弓腰姫。
「しかし…殿のご命令ですので…」
「そうですよ。縁談について真面目にご検討くださいませ。姫様、いつまでも少女のままではいられないのですよ?今度の先方様との顔合わせには参加していただきますからね。その為の御召物ですのに…ほらじっとして!仕付針が刺さりますから……まぁっ!やっぱりお美しいわ」
女官達は言いたい事を口にしながらも、細々と織られた着物を慣れた手つきで尚香に着せるとその姿を見るなり感嘆の声をもらした。

「好きでもない人に会う為にこんな物着せられて…権兄様なんて…きらいよ」
そう言っていつもの衣装とはうって変わり、女物の艶やかな衣装をヒラヒラと持て余す。このいじらしい声を生み出す唇には薄ら紅がひかれている。
「なんてこと仰るのですか…殿も姫様の事をお考えになると胃が痛みますでしょうに…」
「あら、貴女も胃が痛いのかしら?相手を私の想い人にしてくれたら縁談だって何だって受けるわって権兄様に伝えておいて。…もういいでしょう?」
意地悪くチラリと横目で訴えると、何故か女官の目が輝いているのに気付き、尚香は嫌な予感に満たされた。

「姫様!お心にどなたかお住みなのですか!?」
「あ〜っ何でもない!!住んでない!!」
「でも今…」
「いいの!!着物は外に置いておくから!とにかく今は出てってッッ////」


尚香は慌しく女官を追い出し、鏡で自分の顔を確かめた。
「やだ、顔熱い…あかい……」
あかい、と呟いたのはその頬の色か、紅の色か…真意は彼女にしかわからぬまま。
縁談用にあつらえられた耳飾をはずすと、しゃら、と金属音。一つはずしたところで部屋の外から聞きなれた声がした。

「姫様、お顔を拝見してもよろしいですか?」
「陸遜…?あ、ちょっと待って!!」

尚香は一つになった飾りをもう一度耳に揃えて、鏡を一見すると深呼吸をして部屋の扉を開けた。


No.4 申し訳ありません… 投稿者:一ノ瀬颯杜   投稿日:2005年11月20日 (日) 02時59分

初投稿失礼いたします。
一生懸命頭フル回転にて書かせていただきました。
…が、専用部屋へ移動の際は、台詞内等、見苦しくない程度に改行していただけると嬉しいです。

その辺ははやなさんにお任せしますので!(笑)
ではレス機能でコメント失礼いたしました…orz
次回から要望については掲示板を利用させていただきますので…!!


No.2 第1話 投稿者:はやな    投稿日:2005年11月16日 (水) 14時51分 [返信]

執務室に向かう陸遜は、途中で会った呂蒙からある願い事をされた。
「陸遜、今から姫の下へ向かってもらえないか?」
「姫の所へですか?何かあるのでしょうか?」
「いや、実はまた殿が縁談の話をしているらしくてな」
苦笑しながら話す呂蒙の言葉に、あぁなるほどと返す。
「ご立腹の姫の相手をしろという事ですね?」
「まぁ、そういう事になるな」
「呂蒙殿も人が悪い」
「そう言うな、お前の今日の仕事はそれだけで良いから」
それだけとは簡単に言ってくれる。
あの姫を宥めるのにどれほどの労力を使う事か。
「・・・仕方ありませんね」
溜め息を混ぜつつ答えれば、呂蒙は頼むと一言残して去って行った。
その後ろ姿が妙にスッキリしていたのは気のせいだろうか?
見慣れた背中を見送って先程まで向かっていた方向とは逆を向く。
「・・・さて、行きますか」
きっと今頃物に向かって八つ当たりをしているだろう人の下へ歩み出す。
彼女の相手は自分が適任である事はよくわかってる。
そしてそれを楽しんでいる自分も理解しているのだ。
「不謹慎ですかね?」
誰もいない空間への問いは笑みを含んでて。
彼が普段浮かべている年齢不相応の笑みしか知らない人々が見たら驚愕するであろうその表情は、まるで小春日和の様に穏やかだった。


No.1 プロローグ 投稿者:はやな    投稿日:2005年11月16日 (水) 14時49分 [返信]

武器を持って闘うこの手は
何処までも冷え切っていて
暖まる時をずっと待っている

求めるのはあなた
求めたくないのもあなた

弱い私が私は一番嫌い

だから言わないし

触れたくないの


・・・でも、本当は・・・ね




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