それがわかっていてなぜキャットフードやパンを与えるか。
それは、野生タヌキにとって、それらが「美味しい食べ物」らしいからです。
私は疥癬タヌキを治療するとき、タヌキを保護(捕獲)はしません。
野生のままくらしてもらいつつ、パン等に薬を混ぜて飲んでもらっています。
そのためには、野生でありながら毎日のように我が家に通ってもらわなければなりません。
つまり、通っちゃうほど魅力的な”何か”が必要ということ。
で、仕方なく、甘いパンやキャットフードでタヌキたちを釣っているわけです。
疥癬が治れば、フードを減らしていって、野生にもどるように調整します。
ブンブンとその仲間たちも、サンサン・コイコイのペアも、そうやって通ってこなくなりました。
しかし一方、当地は冬になれば大雪が降る地方です。
積雪の中、食べるものを見つけられずに餓死するシカ・タヌキ・キツネ・ハクビシン・他多数・・・
そんな過酷な季節や、病気怪我で衰弱して山で食べ物を見つけられなくなると、タヌキたちはちゃんと覚えていて、また庭先で待っていたりします。
そんなときは餓死しないよう加減しながら給餌します。
人間のせいで、日本中の無数の野生動物たちが苦しめられています。
せめて私のまわりにいる子たちくらいは助けたいじゃありませんか。
※参考サイト
NPO法人ジャパンワイルドライフセンター(JWC)
「疥癬症タヌキ、注意喚起」
https://ameblo.jp/jwc-web/entry-12567772305.html