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No.3660 雪の日は餌やりさんが来ない 投稿者:ぎょろめ    投稿日:2024年02月08日 (木) 07時51分 [返信]

おはようございます。

一昨日の捕獲劇を文字に起こしたので、載せさせていただきます。

保護した2匹のシニア猫ちゃんたちは、2匹とも意外と早くゴロゴロが聞けて安心しました。

初めはケージの壁に貼り付いて動かなかったり、シャーシャーヴーヴーが止まらず素早く手が出たりしたので、どうなることやらと思っていました。

外でも本当に人懐こく、膝に登ってくる子達だったので、保護出来てホッとしています。

お兄ちゃんの方は歯が痛そうでご飯を食べないと通りがかりのおじさんが仰っていたのですが…

(誰も医療にかけない or 保護・診察せず薬を処方してもらうので合っていない薬を飲まされる…)

やはり歯が痛いようで、ペーストのご飯しか今のところ食べられません。

今日、2匹とも病院に行ってきます。
ひと通り検査と駆虫をして、歯の状態も診てもらいます。


あの日、大雪が心配で見に行ったら、通りがかりのおじさんが「雪が降り始めてから餌やりAさんも餌やりカメラマンも一度も来ていない」と仰っていて…

前は熱心に子猫を増やしたり毎日餌やりに来ていたのに。飽きたんでしょうか。

メインの餌やりAさんが朝ごはん担当の餌やりさんを会う度に罵倒して、精神を病ませてしまったので、毎日来るしかないと言っていたのですが。


あの日は、嫌な予感がして、というか普通に雪が降ったら外の猫が心配になるじゃないですか。

朝、なんの前触れもなくパチッと目が覚めて、あ、猫たちどうしているかな、と。

ありったけのパウチとちゅーるを湯煎で温め、飲み水が凍ってしまっているだろうと思いお湯をボトルに入れて、雨の中、猫たちに会いに行きました。

雪に慣れていない東京のぽっちゃり人間は予想以上に歩くのが大変で、いつも自転車で行っている3倍も時間がかかってしまって。

早く猫の様子を知りたい、餌やりさんに話を聞きたい一心でひたすら足を進めました。

現場に着くと、道より深く雪が積もっていて、通常東京では見られないデケェ雪だるまがお出迎えしてくれました。

10年前に呼んでいた声で猫たちを呼ぶと、ビショ濡れの兄妹が鳴きながら飛び出してきました。

10年で随分訃報を聞いたもので、よく生きていてくれた!!と涙ぐみながら、雪が積もっていない大きな木の下に走りました。

寒いねぇ、よく来たねぇと声をかけ、タオルで体を拭きます。

2匹とも寒すぎて震えが止まりません。

この現場は朝ごはんの餌やりさんと同じく、私もだいぶ罵倒されて精神がやられたので、もう来ることは無いと思っていたのです。
避妊手術を否定され、猫の保護を禁止され、バカだのなんだのと罵倒され…

そんなことはどうでもいいのです。

2匹は私にすり寄り、撫でられるとゴロゴロと喉を鳴らしました。

「ごはん食べよう」と声をかけ、温めたパウチをあげました。

鼻息荒く食べていたのですが、お兄ちゃんの方は顔を傾ける仕草を何度もしていました。

それでも腹ぺこなのでしょう。

あっという間に完食して、総合栄養食ちゅーるをあげているところに、前から通っているおじさんが通りかかりました。

そこで前の日から餌やりAさんも餌やりカメラマンも来ていなくてご飯を食べていないこと、お兄ちゃんは歯が痛いことを聞きました。

しばらくするとまたそこに通っている別のおじさんが通り「雪が積もっている間は自転車で走れないから餌やりさん来ないだろうね」と言って、猫をひと通り見て撫でるでもなく去っていきました。

食べ終わったビショ濡れの2匹は体を寄せ合って座り、お互いをかばうようにくっついて毛繕いし合って、震えが止まらない体でなんとか寒さをしのごうとしていました。

私の手はもうかじかんで震えて指が動きません。
ホッカイロもあっという間に冷え冷えに。
それくらいの寒さです。
迷う余地はありませんでした。

姉に
「私の部屋にある黒の捕獲器1台、アイリスのキャリー1台、それと洗濯ネットが引き出しに入っているからそれを2枚持ってきて」
とお願いしました。

その場を離れたら二度と会えないんじゃないかという不安があったからです。

保護しようと決めて、離れて、次に見たのがご遺体なんてもう絶対にイヤだ!!と。

姉が到着しました。

美味しいご飯を置きますが、まぁ入らないですよね。

意を決して、そうすると悟られないようにお兄ちゃんを撫でながら首元に刺激を加えていきます。

「今だ」

お兄ちゃんの首根っこを捕まえ、手近にあったキャリーにぶち込み、扉を閉めます。

お兄ちゃんが叫びます。

すっ飛んで逃げる妹ちゃん。

捕獲器を仕掛けてみましたが、まぁ入らないですよね。

しばらくお兄ちゃんの様子を遠くからうかがっていましたが、諦めて遠くへ帰ったので、私も諦めて帰りました。


お兄ちゃんをケージに入れ、用事を済ませて、そろそろ妹ちゃんの嫌な気持ちと恐怖が消えてきたかなという時間に捕獲器を持ってもう一度現場に向かいます。

呼ぶと出てくる妹ちゃん。
さっきより震えています。

大好きなおやつをあげ、初めは警戒して距離を取っていたものの、だんだん私と捕獲器に近付いてきます。

しかし捕獲器を一瞥(いちべつ)すると「こんなもんにかかるかいな」とばかりに砂をかけます(やめれ)。

しばらくやりとりしているうちに触れる距離に近付いたので、とりあえず撫でます。

せっかく朝、奇跡的に無傷で済んだんだけどなぁ…こりゃ、腹くくるしかねぇべ!!

さっきと同じ要領で触る場所を徐々に首元に近付け、首元に刺激を加えます。

「今だ」

首根っこを押さえつけました。

捕獲器を手繰り寄せ、妹ちゃんをぶち込みます。

暴れる妹ちゃんの入った捕獲器を洗濯ネットに入れ、大判のシーツをかぶせ、声をかけて落ち着かせます。

手からはふつふつと血が盛り上がって来ます。

家に帰り、ケージに妹ちゃんを入れ、ごはんとおやつとお湯を足し、声をかけてその場を離れました。

夜、様子を見に行くと2人ともトイレに籠城してヴーヴーシャーシャー言っていました。

お湯がだいぶ減っていて、入れておいたおやつも無くなっています。

とりあえず食べられたんだな、とひと安心して、この日のミッションは終了しました。
長い一日でした。


今日コロナから完全復帰なので、写真展に足りなかったものを搬入してから2匹を病院に連れて行きます。
無事に終わりますように…

No.3661  投稿者:nekohon   投稿日:2024年02月08日 (木) 10時38分

ええと、ふつうなら、雪の日こそ心配で見に行っちゃうかと思うのですが・・・
雪だからといかないなら、餌やりさんとは言えないかと。

でもその子たち、10年も生きていたんですね!
外猫で10歳以上は立派です。
完全室内飼いの猫でも10歳以下で悲しいことになってしまう子は少なくないのに。

ブルブル震えていたなんて。
寒くて、お腹が空いて、慣れない雪の中、かわいそうに。
無事保護できて、ほんとうによかった。
お兄ちゃんは歯肉炎かな?
猫に多い病気、少しでも痛みが和らいでくれますように。


ところで、次に雪の日に出動されるときは、ぜひ手袋をお忘れにならないよう。
手を冷やし過ぎて霜焼けなんて笑えませんもん。
手指を使う場合は、厚手の冬用手袋より、軍手+ビニール手袋の重ね使いの方が良いかも。
下手な冬用手袋よりその方が暖かいし、水は染みないし、手は臭くならないしと、使い勝手が良いんですよね、と、これは雪国の人間の共通認識。

それから、傷が早く治りますように。
猫引っかき病にはお気を付けください。


No.3664  投稿者:ぎょろめ    投稿日:2024年02月10日 (土) 06時57分

nekohon様

軍手+ビニール手袋、初めて聞きました!
可動範囲が広くて良さそうですね。
軍手が下でしょうか?
実はこの日も行きは手袋はしていたのですが、捕獲することになってすぐ外しちゃったんです。

お兄ちゃん猫は、残念ながら猫エイズ陽性でした。
猫エイズ陽性で12歳くらいともなると、里子に出せる可能性がぐっと狭まってしまって。
魅力をたくさん発信できるように頑張ります。

写真は兄妹猫さんです。
黒白のがお兄ちゃん。

No.3665  投稿者:ねこほん   投稿日:2024年02月10日 (土) 07時18分

軍手をまずはめて、その上にビニール/ゴム手袋です。
私たちは冬でも固くならない耐油手袋を使っていますが、
ふつうの炊事用キッチン手袋で十分です。
雪かきをすると、最初は凍えるようでも、
終わる事には手袋の中で汗をかくんですよ。
洗わないとすぐ手袋の中が臭くなってしまいます。
でも冬用の分厚い手袋(スキー手袋とか)は洗いにくいし、乾きにくい。
軍手+ビニール手袋なら、軍手を取り替えればよいのですから臭くならないんです。
中に雪がはいっても、軍手を取り替えれば乾いた状態で使えますしね。

エイズ陽性でしたか・・・
簡単ではないかもしれませんが、どうか頑張ってくださいね。
今までの過酷な生活を忘れられるくらいの方が現れてくれればよいのですけれど。
どうかよいご縁があることをお祈り申し上げます。

No.3668  投稿者:ぎょろめ     投稿日:2024年02月12日 (月) 23時45分

nekohon様

めちゃくちゃ為になる情報ありがとうございますm(_ _)m
次に雪が降ったらさっそくやってみます。

2月末まで開催中の『飼い主のいない猫写真展』、10年間にわたって猫を撮り続ける撮影者の思いに独占インタビューで迫る

写真展、こんな素敵な記事を書いていただきました。
もう一件取材を受けているのでそちらも楽しみです♪

No.3669  投稿者:ねこほん   投稿日:2024年02月13日 (火) 07時36分

すごーい!
良い記事になっていますね。
ちゃんと相手にぎょろめ様のお考えを伝える事ができた証拠です。
外猫達の暮らしの実態が少しでも能天気な人々に伝わりますように。

ほかにもインタビュー予定?
もう立派なプロフォトブラファーじゃないですか。

とはいえ、お体はお大切に。
いくら軽症ですんだとはいえ
まだいちおう病み上がりなんですからね。

No.3670 Yahoo!ニュースに… 投稿者:ぎょろめ    投稿日:2024年02月14日 (水) 20時26分

こんばんは。
ご心配ありがとうございますm(_ _)m
明日から数日は予定が無いので、つかの間の休息…久しぶりにゆっくり休みます。

“かわいい”だけじゃない、野良猫のリアルをとらえて 「飼い主のいない猫」写真展


まいどなニュースさまに取材してもらったんですが、まさかのYahoo!ニュースに拾ってもらえたみたいです。
しかも私の刺々しい言葉がマイルドになって、伝えたいことはちゃんと伝わっている…
すごいですな、やっぱりプロのライターさんは…

雪の日に保護した2匹は少しずつ進歩しています。
2匹ともとっても良い子です(^_^)

No.3671  投稿者:nekohon   投稿日:2024年02月15日 (木) 09時13分

ますますすばらしいですね。
Yahoo!ニュースは全国の様々な人が見るニュース
動物好きも動物嫌いも。
野良猫たち外猫たちの置かれた過酷な環境を
少しでも多くの人たちに少しでも正しく知ってほしいです。
この調子でNHK等がもてはやしている野良ちゃん無責任フォトグラファーを蹴散らしてください。
本当に猫のことを思っている人であれば、まちがいなく、ぎょろめ様の写真の方を選ぶはずです。



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