また、数年前のことですが、こんなことがありました。
大きな雄鹿が、防獣ネットに絡まって暴れていました。
このままでは死んでしまうと、ハサミ一丁だけを持って助けに行きました。
まず、雄鹿の前にペタンと座って心からお願いします。
「あなたを助けたいの。でも暴れていては、助けられない。私がネットを切る間、おとなしくしてくれませんか?」
ありがたいことに雄鹿に私の気持ちが通じたようです。
最初はハサミが当たって飛び上がったりもしましたけど、だんだんしずかになり、最後はじっと不動になりました。
お陰で複雑に絡みついたネットを全部切り離すことができました。
雄鹿は自由になると一目散に山に逃げ帰りました。
もちろん、私も無傷です。
丈夫なネットはとても硬くて、腕は筋肉痛になりましたけれど。
https://youtu.be/LTcxOtwxVQoこれなんかも、はたから見たら、
「暴れているシカに呪文をかけて静かにさせた」
と見えるかもしれません。
昔は、人間と野生動物達は、現代よりもっと近しい関係で、絡み合うように暮らしていたと思われます。
森の奥深くに、動物好きな女性が一人で暮らしていたら、野生動物達もたちまち心を許して近づいただろうことは想像に難くありません。
それが「魔法使いのお婆さん」と伝えられたのでしょう。
私ももっと「ポツンと一軒家」に住めばよかった。
そうすれば私ももっと立派な「魔法使いのお婆さん」になれたのに。
いえ、探したけど、あの時はなかったのよね。
レオを保護しちゃって、ペット禁のマンションを早く出なければならず、時間がたりませんでした。
ちょっと残念。