雨。(モーゼスとジェイ) -

雨が降ってる。

どうして、雨は降るんだろう？

何故だか、そう思った。

「モーゼスさん。どうして、雨は降ると思いますか？」

気がついたら、そう言っていた。

「なんじゃ、急に。変なもんでも食ったか？」

「食べてませんよ！どこかのバカ山賊じゃないんですから」

「・・・ジェー坊。そのバカ山賊ってのはワイのことか？」

「何言ってるんです？あなたしかいないでしょう？」

「ジェー坊、ワレな・・・・・！」

「・・・・・・・」

「・・・・・・・・。
天気が晴れるのにあるんじゃな」

「・・・え・・・・？」

何を言っているんだろう、この人は。

「じゃから、晴れるためにあるんじゃ。雨っちゅうもんは」

「・・・・・どうして、そう思うんですか？」

「じゃってのう、雨が止むと晴れるんじゃ。泣いた後も気が晴れるじゃろ。
・・それと同じじゃ。雨があるから晴れがある。ずっと晴れじゃったら「晴れ」の意味がないじゃろ」

「・・・・・・・・・」

「なんじゃ、ワレが聞いたんじゃろ。なんか言ったらどうじゃ？」

「・・・・・なんだか、モーゼスさんらしいな、と思っただけですよ」

本当に、モーゼスさんらしい。
・・・・でも、なんだかその答えが、正しいような気がしてくるのは何故だろう？

「・・それは、バカにしちょるんか？」

「ええ、まあ。そんな考え方をするのはモーゼスさんだけだと思いますよ。
なんたって、バカ山賊なんですから」

「・・・・・ワレな・・・せっかくワイが答えてやったんじゃ。礼ぐらい言えんのかい」

「別に、礼を言うほどのことでもないでしょう。
・・・・・・でも、その答えはもっともだと思いますよ」

「なんじゃ、ワレ。今までにないほど素直じゃの」

「な、何ですか？思ったことを言っただけですよ！」

「ほ～う、そうかの。ワレはいつもそがあなこと思っちょったんか？」

「違います！・・たまたま、思っただけですよ！」

「ほーかほーか、ワレも可愛いとこあるんじゃの～。
そうやって慌てるのは図星だからじゃろ」

「だから、違いますってば！変なこと言わないでくださいよ！」

やっぱり、言わなきゃよかった。

でも・・・・・答えが聞けて、よかった。

今までは雨がぼくを笑っているんだと思ってた。嘲笑っているんだと。

モーゼスさんのその単純な答えを聞いて

今度からはそう思うようにしようと、思えることが出来たから。

もう、雨は止んで、空は晴れていた。

＋あとがき＋
ちょっと前に雨が降っていたのでこのようなものを勢いで書いてしまいました。
モーちゃんの喋り方が良くわかりませんね・・。

小説というか、ＳＳというか。書いてみました。
どこに書けばいいのかわからなかったのでとりあえず掲示板をＳＳ部屋にしてみました。
イマイチですね。でも私にはＨＰなどというものは作れないので仕方ないですが。

Number
Pass