| [32] 珍約:攻略本インタビュー |
- 匿名 - 2018年02月27日 (火) 07時11分
Part13より 「新約聖剣伝説 解体新書」巻末インタビューでナマデンが関わっている部分を抜粋
--ここから
ーー生田さんは、今回フリーとしての参加ですが、この仕事の話がきたとき、どう思いましたか?
生田 私の場合、亀岡さんからメールがきたのが始まりですね。
亀岡 やっぱり最初は半信半疑だったよね。
生田 「元気にしてる?」ってことと、「生田さん、シナリオ書けるの?」という内容で。 最初は「何?いきなりケンカ売ってるの?」と思って放置してたんですよ(笑)。 ところがだんだん本当の話だってことを強調しはじめて「いや、もう石井さんの顔なんか見たくないかもしれないけど、 俺があいだに立つからやってくれないか?」って(笑)。 そのときのメールのやりとりの段階で、シナリオを書くとなるとかなり大変そうだと思ってたんですけど、実際にツラかったですね。 『聖剣』シリーズって、作品のカラーが1作ごとにわりとちがうんですけど、まずはそれをまとめるところからはじめて。 「2カ月しかあげられない」と言われたので、そのあいだに『新約』の前の時代はどうだったかという歴史的な部分をシナリオ化して、 それからヒーロー編とヒロイン編と、全部で3本のシナリオを書いてます。 ですから、時間的にはかなり大変でしたね。
石井 ボガードやシーバ、ジェマの時代に、どういったドラマが展開していたか。 それによって、今回の『新約』におけるキャラクターの立ちまわりが、ずいぶん変わってくると思うんですよ。 そこの部分を、生田さんが書いてくれて。
ーー2カ月でよくすべてを書き上げましたね。
生田 私が参加した時点では、ヒーローが大臣の息子であるとか、すでにある程度の設定が決まっていたんですけど、 まだ迷いがあるというか、細部まできっちり決まっていたわけではないんですね。 「ボガードは必要ないんじゃないか?」とか「ジェマって何者なんだ?」とか。 そういったこまかい点に関して、私がいろいろ書いてはチェックをしてもらって、問題があれば直す、という形で進めていったんです。 書くだけ書いて、渡したあとは知らない、というのではなくて、打ち合わせをマメにこなしたんで、 ちょっとずつエンジンがかかってきた感じでしたね。
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- 匿名 - 2018年02月27日 (火) 07時13分
石井 大変だったけど、あのころの生田さんは楽しそうだったよね。 なんか文章として読まされるより、生田さんが喋ってくれた方がよくわかるんですよ。 ほとんど語り部状態で(笑)。
生田 そう、語り部でしたよね。 今回書いたシナリオは、プリントアウトしてファイルにしてあるんですが、本編だけで厚さにして数センチになってしまうんです。 それ以外に、参考資料として書いた、ゲームに描かれている以前の歴史などが、もう1冊。 それくらいの量がないと、世界を支えられないんですよ。 さらに言うと、これを私だけじゃなく、石井さんをはじめとした各部署のかたにもわかってもらわないと意味がありません。 そこで考えたのが、設定資料として渡すのではなくて、たとえば「ヴァンドールは最初、何を考えていたんだろう?」といった要素を、お話にするという方法。 このほうが理解しやすいと思ったんです。それを、毎週土曜日に1時間か2時間くらい、私が読み上げるんですよ。 すると、石井さんたちが「ほぉ」とか相づちを打ちながら聞いてくれて、ひととおり終わると「おもしろかったね。じゃあこれで」って(笑)。 「え?何も疑問点ないんですか?」と聞きたくなるような状況でした。
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- 匿名 - 2018年02月27日 (火) 07時18分
石井 ゲームに組み込んだときに、いくつか修正はしましたけど、全体的な流れは最初からまったく問題なかったんですよ。 今回は、なによりキャラクターたちの感情が伝わってくる部分がほしかったんですね。 『聖剣1』ではあまり語ることができなかった、キャラクターの内面的な部分まで含めて、いまのユーザーさんにちゃんと伝わるといいなぁ、と。 『聖剣』のテーマとして伝えたかった部分を、生田さんはしっかり理解してくれていましたね。
ーー物語をゲームに組み込んだときには、どういう変更点があったんですか?
亀岡 最終的なセリフまわしを僕が少し調整したくらいです。おもに、スケジュールやプログラムの都合でカットしたために、 つじつまが合わなくなったところとか、実際に遊んでみたときにアクションゲームとしてテンポが悪くなるところとか。 変更したときは、生田さんに何を言われるか、ちょっと怖かったんですが(笑)。
ーー生田さんが怒ったりするんですか?
生田 いや、そんなことはないです。あ、でも1か所だけあったかも(笑)。
石井 え、どこどこどこ?
生田 鳥のシーンです。物語の途中でも鳥が印象的に使われてますけど、あの鳥は本当はヒロインの育ての母のイリスが化けたものなんですよ。 ジュリアスから姿を隠して、ヒロインたちを見守ってきたわけです。 それが最後に明かされるというシーンがあったんですけど、プログラム的にどうしても実現できないということでカットされてしまって……。
亀岡 それは北上(※イベントプランナー)がカットしたんじゃなかったかな?
石井 お、責任転嫁がはじまった(笑)。
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- 匿名 - 2018年02月27日 (火) 07時19分
ーー『聖剣』シリーズは、シナリオや世界観をとても大事にしているのが遊んでいてよくわかるのですが、 今回の『新約』でそれらを再構築するにあたって、気を使ったのはどのような点ですか?
生田 シリーズの世界の歴史をまとめたり、シナリオを書いたりしているあいだ、 過去の開発者のかたがたがこめた想いをとても感じましたね。 そのときに思ったのが、「私の手で何かがケズれることがないように」ということでした。
石井 何かを変えるというよりは、まず「大事にすべきものは何なのか?」ってことを考えて、 そのうえで足りない部分の設定を加えたり、すでにある部分をふくらませるようにしましたね。
生田 『聖剣1』とくらべて一番変わっているのは、シャドウナイトとジュリアスの関係じゃないですかね? この部分には、ちょっと思うところがありまして……。 物語全体を見渡したときに、 みにくさを嫌って母親を閉じ込めてしまうというデビアスとメデューサの関係だけが、すごく不思議に思えたんですよ。 たぶん、『聖剣1』でこの部分を書かれたのは北瀬さん(※北瀬佳範氏。FF10のディレクター)だと思うんですが、 家族の絆が引き裂かれたりするドラマを入れたかったんじゃないかと感じたんです。 一方で、シャドウナイトとグランスも、父と息子の話ですよね。 このふたつのエピソードを合わせることで、もっと濃い家族の絆が出せるんじゃないかと思って、 「一緒にさせてもらえませんか?」と私からお願いしたんです。 そうすることで、ジュリアスが人の絆よりも、 もっと大きな別のものを持ってしまっている恐ろしさが出せたんじゃないかと思っています。
>以上です。 これ以降は、石井さんが「チョコボを出さなかった理由」と全体のシメに入っているので割愛 (チョコボを出さなかったのは、新約では仲間キャラの出入りが激し過ぎて、 チョコボを常に主人公のそばにいさせることができず、 GBエンディングでの「誕生から一緒にいた存在と別れる寂しさ」を表現できないから、とのこと。 ……個人的には、余計なNPC設定盛り過ぎ語り過ぎのせいだと思ってます。)
ここまで一応ポーズだけでも「聖剣世界を大事にしている」体だったくせに、 おそらく自分が一番気に入ってるんであろうシャドウナイト周辺の話になると急に語り出すんですよね その直前で石井さんが「何かを変えるというよりすでにある部分をふくらませる」と言ってるのに、 「一番変わっているのはシャドウナイトとジュリアスの関係じゃないですかね?」……どういうことなの
あ、御存知の方もいるとは思いますし御存知ない方もご想像がついてると思いますが、 シャドウナイトはGBの頃から「緑髪・長髪・黒い鎧・ちょっと怖そうなイケメン」です

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