| [207] ハヤテの不幸@ |
- ありさ - 2006年07月18日 (火) 15時23分
第一話「皆様ごきげんよう〜」 いつも気になっていた。 あそこのすみっこでぽつんと机に座って本ばかり読んでいる少女が。 話しかけたいけど、怖くてできなかった。 というわけだから僕はお嬢様にあの人のことを聞いてみた。 「何だ?ハヤテ」 「あの〜、実は、(中略)というわけでして・・」 「ああ、あいつか〜。坂之上麻紀(さかのうえまき)か?あいつはいつもああだから、気にするな」 気にするよ。いつも一人で寂しそうだから・・ というわけで、僕はとうとう話しかけた。 「あの〜。坂之上さん・・・?」 「なに」 僕は、びくっとなった。 「一人で寂しくないですか・・・?」 「ぜんぜん」 首を振りながら答えた。 「本好きなんですか?」 「普通」 「そうですか・・・」 「他には」 「いっいえ、何もありません・・・失礼いたしました」 坂之上さんは、話し終わるとまた、ページから、目を離さずによんだ。 変わった人だったなー。
続く
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