| [169] 未来への道標U]W |
- ダイゴウジ・ガイ - 2006年07月02日 (日) 03時38分
第二十四話 「屋敷が明日から静かになります(多分)」
あの後僕等は全員それぞれの家へ帰って行った。明日の支度をしなければならないし、僕も今荷物をまとめ終わった所だ。 あまり着ない私服を5着上着にズボン、下着、それ以外の必用な物
「ハヤテ、支度は終わったか?俺は今完了したトコだぜ」
「ハイ、こっちも終わりました!アキトさんも私服持って行くんですよね?」
「当たり前だろ?普段は来てねぇけど、結構持ってんだぜ?俺」
アキトさんが私服を着た姿を見たのは、僕がお嬢様を誘拐しようとした日だけだ。それ以外はずっとあの金の装飾に白の執事服姿だけだったんだ。 まあパジャマ姿は見た事あるけどあまり趣味が良いと言えた物では無い
「しっかし京都とは懐かしいなあ、かつての修行の場!!師匠との特訓を思い出すぜ、おおそうだ!!俺さこむぎちゃんと芽露ちゃんと同じグループになったんだぜ、ルリと野々原、ヒムロもいる 俺のグループは七人なんだ」
高等部の生徒はほとんどゴチャ混ぜと聞いたがここまで知り合いで固まるとは、正直奇跡だ、なんせアキトさん達はクジでグループが決まったのだ。
「ルリさんもいるんですか?良かったですね、いざと言う時に守ってあげられるじゃないですか」
アキトさんがため息を吐きながらこう答える。
「その守らなきゃいけないくらいヤバイいざって時が来ない事を願うさ、まあ折角の旅行だ、楽しくやれよ」
「ハイ!!今からもう楽しみで楽しみで!!」
その僕の言葉を背にアキトさんは僕の部屋を「おやすみ」とだけ言って出て行った。
「明日から修学旅行ですか、懐かしいですね〜」
マリアがお茶を飲みながらしみじみと言う、寝巻きに着替えたナギがマリアに楽しそうに話しかけた。
「うむ!そうなのだ!明日が楽しみで仕方がないぞ!!なんせ京都だ!アキトの修行の場だった所だぞ!!いやあもうホントに楽しみで・・・・」
ナギの言葉が止まった。その理由はマリアにある、泣いていたのだ。
「うう・・・・・別に寂しくもないし・・・・・うらやましくも無いんですよ・・・?・・・でも・・・・最近私置いてけぼりだし・・・・」
ナギはマリアの肩をポンと叩き
「お土産・・・・・・絶対に買ってくるから・・・・・・・」
とだけ言った。これでは立場が逆転したような物である
続く
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