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[139] 林檎の日常生活*5
貴野下 桜 - 2006年06月27日 (火) 19時09分

第5話「トラウマ」

放課後ー…
「はー…」
「…大丈夫?ツカサ…。」
カラスの泣き声と共にツカサはため息をついた。
「大丈夫なはずあるか、バカ。」
「まぁ…そうでしょうねぇ…。」
好きな女子に『怖い』扱いされ、元気でいる男子などいない。
「あのよ…オレの事どう思ってるか聞いてくれないか?」
「はい?何で私が。」
「何でって…幼なじみだしさぁ…。」
「分かったわよ。じゃあ私カナちゃん家いってくるから、
先家帰っててくれる?」
「あっ…ありがとよ!」

ピーンポォーン…
ガチャッ「はい?」
「あっカナちゃん?」
「林檎じゃない、何かよう?」
「ううん、ちょっと話たい事あってね。あげっていい?」
「ずうずうしいなぁアンタ…まぁいいけど…。」
「いいのかよ。」
私たちは2階のカナの部屋に行った。
「…で何なの?ようって…?」
「えっとね…カナ…ツカのことどぉ思う?」
「どうって…そんな事?」
「う…うん…。」
「いい友達じゃない。ツカサ君。」
わー…何故この子はど真ん中ついてくるかなぁ…。
「ちょ…ちょっと恋愛感情もったりとかは?」
「ないよーっだって私好きな人いないって言ったじゃない。」
「ちょっとくらい恋すればぁ?」
「…ごめん、恋は無理かな。」
「え?何で?」
「…へへへっ」
そういってカナは笑顔でこっちを向いた。
「いつか必ず林檎い言わなくちゃいけない時がくるよ。その時
いやになるほど教えてあげるね。」
「え?」
「今はまだ…残りすぎているの…。」
「何が?」
「…ううん!何でもないよ!あっ夕飯食べていく?」
「え…今日は…いいや…。」
「分かった、じゃあそこまで送るよ。」
「ありがとう…。」

残ってる?恋できない?笑顔の裏の何か。
ソレは…いつか知る事になる辛い出来事…。
そう…辛い…

つづく



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