| [129] 未来への道標]\ |
- ダイゴウジ・ガイ - 2006年06月25日 (日) 00時21分
第十九話 「ごあいさつだな・・・・・・・」
「おはようございます!マリアさん!」
目覚めの良い朝、今日も頑張るぞ!!と気合を入れてからマリアさんに朝の挨拶をした。
「おはようございますハヤテ君、今日はナギを起こしに行かなくて結構ですわ、今日は学校は創立記念日で休みですの」
今日は七月一日、金曜日だ。今日が白皇の創立記念日だったのか、知らなかったな
「そうですわハヤテ君、アキトから伝言がありますの、今日はお前に会うために人が来るから屋敷にいろ、との事です。」
僕に会いに来る人?誰だろうか?アキトさんは今日とある用事で出掛けているらしい、何でも食材を買いに行くとか 僕はマリアさんに一言「分かりました」とだけ言って朝食の準備に取り掛かった。
その頃アキトは屋敷から100キロは離れているであろう市場で買い物をしていた。
「ええっと次はタマゴ五パックか、つってもお一人様一パックじゃねーかよ、しかたねェ、五回別のレジに並ぶかァ」
すでに買い物を始めてから30分はたっていたがまだ終わりそうに無い 頼まれた物の数が多過ぎるのである。 実際ここに来る時間より買い物をしている時間の方が長い、せっかくの三連休なのにアキトが買い物をしているのにはそれなりに理由があるのだが・・・・・・・・
「あ〜あ・・・・・早く帰りたいぜ・・・・・・」
アキトはそう呟きながらもタマゴのパックを手に取ってレジへ並んだ。
「それで今日僕に会いに来られる方って、アナタ方だったんですか?」
チャイムが鳴り、マリアさんが客間に通した方達は、昨日お会いした岡本さんと桐野さんだった。
「うむ、三千院に新しく執事が来たと聞いていつか挨拶に参ろうと思っておったのだが中々来れんでな、これからヨロシク頼むぞ お主の事はアキト殿から聞いている、確か綾崎殿だったな?」
「ハヤテで結構ですよ桐野さん、こちらこそヨロシクお願いします。」
挨拶をして下さった桐野さんに、僕はすぐに返答した。ヒナギクさんから色々聞いている、皆に慕われていて正義感の強い人だと
「ならば私の事も梓でかまわん、よそよそしいのは無しにフレンドリーにしようではないか」
アキトさんみたいなノリを持ってる人だなぁと思いつつ僕は桐野さんに
「わかりました、それではヨロシクお願いします、梓さん」
それを聞いた梓さんは口元に笑みを浮かべつつ僕に言葉を返した。
「うむ、こちらこそ、ヨロシク頼むぞ、ハヤテ殿」
その言葉が終わった時、岡本さんがあたりを見まわし質問を投げかけた
「今日は大道寺君はいないのですか?そちらのお嬢様は?」
マリアさんがすぐにアキトさんが市場に食材を買いに行っている事とお嬢様がまだ寝ている事を告げる、アキトさんがいないと言う事で残念そうだった。 その後二時間程話して、岡本さんと梓さんは帰って行った。
「あ〜あ・・・・・やっと買い物終わった。明日は大切な日だもんな」
アキトは帰り道でそう独り言を言っていた。アキトは穏やかな顔で次の言葉を発した。
「早く来いルリ、お兄ちゃん待ってるからな・・・・・・・・・・・」
それはたった一人血の繋がった妹に向けて発した言葉だった。 ただ一つ心配なのは彼氏とかは出来てないよな?と言う事だけだった
続く

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