| [75] 未来への道標]X |
- ダイゴウジ・ガイ - 2006年06月19日 (月) 03時02分
第十五話 「そー言えば吹奏楽部の連中ってたいてい性格悪くない?」
「おーい!!アキト!!来てやったぞ〜!!」
五時限目も終わり、部活見学をするために僕はお嬢様とホウカさんと一緒にアキトさんを迎えに来た。 アキトさんは今廊下でお決まりのメンバーである野々さんとヒムロさんと一緒にお話ししていた。
「おっ!!来たか!んじゃあまずは吹奏楽部から行こうか」
「久しぶりだね綾崎君、ホウカさんも」
「お久しぶりです、綾崎さん、ホウカお嬢様も」
白皇最強執事三人組ことアキトさん、ヒムロさん、野々原さんが順番に僕等に話し掛けた。前を歩いて行こうとするアキトさんに、お嬢様が問い掛けた。
「なぁ?今いったい何の話しをしていたのだアキト?」
アキトさんは振り返って答えた、ちなみにお嬢様はこの質問をした事に後悔したが
「ん?俺達の主で誰が一番マジメじゃないかって話しだよ」
「結果は大河坊ちゃんが一番マジメって事になったよ」
「ヒムロさんはほとんどお世話をして頂いていますからね?」
その野々原さんの言葉にヒムロさんが反応し反論するもアキトさんがさらにツッコミを入れた
「何か言ったかい?野々原君?」
「いいえ、何も?」
「事実だろうがよヒムロ?ちなみに最下位、つまり一番不真面目だと言う称号を頂いたのはウチのお嬢様、つまりナギ、お前だ。」
これに対してお嬢様がすぐに言い返した。なんせ大変不名誉な称号を頂いたのだかから。
「んな!!何故私が!!いったい誰が決めたのだ!!そんな事!!」
「俺だよ、お前こそこの中で一番不真面目だって俺が言ってやった」
「ア〜キ〜トォ〜!!!!!」
案の定思った通りだった。アキトさんが推薦したんじゃないか?と一瞬僕は考えた。なぜならヒムロさんなら大河坊ちゃんこそ一位にするべきだ。 と言うだろうし、後の二人も賛成するハズだ。そしてあとはお嬢様か東宮君のどっちが最下位だ?と言う話しになってくる。 アキトさんはお嬢様が最下位だと言うし、野々原さんは東宮君の方が劣っていると言うだろう。その最下位の譲り合いの結果、アキトさんがお嬢様を最下位にする事が出来たと言うわけだ。
「まあこんな下らん話しは放っといて、行こうぜ皆」
「くだらなくな〜い!!私と話しをしろ!!アキトォ〜!!」
アキトさんを追いかけるお嬢様を見ながら僕達四人は笑いながら音楽室に向かった。吹奏楽部に見学に行くためだが、まさかそこであんな人と出会うとは、まだ予想もしていなかった。
続く

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