| [74] 未来への道標]W |
- ダイゴウジ・ガイ - 2006年06月19日 (月) 02時08分
第十四話 「サッカー部のヤツはたいていモテる、間違いない!!」
今日は休み明けの月曜日、今日はお嬢様も白皇に一緒に来てくれていた まぁ、理由はホウカさんが学校に来るようになったからだけど
「ハヤテさん」
今話していたホウカさんが僕に話しかけて来た。何か用だろうか?
「ホウカさん、何でしょうか?」
「いえ、昨日は私の執事になってくれる方をお探しして下さったのでしょう?父からは何も聞かされていなくて今日まで知りませんでしたの、ありがとうございます」
「いえ、お礼を言われる程の事ではありませんよ、それで今日帰ってから会うんですよね?芽露さんとこむぎさんには」
人に感謝される事はやっぱり気分が良い、僕は人に感謝されたり役にたった事がそんなに無いので、ホウカさんの「ありがとうございます」の一言が嬉しかった。
「ええ、そうなんですの、どんな人かとても楽しみですわ〜、白皇の編入試験も受けて頂きますの〜」
「編入試験」と言う言葉が最も耳に残ってしまった。なんせ白皇の編入試験はすごく難しい(経験済み) 僕はマリアさんの推薦状がなければ一点足りなくて落ちていた(白皇の偏差値は65点以上)
「あの二人を白皇に入れる気なんですか?本気で、ですか?」
「ええ〜、あのお二人は学校に行っていないとの事でしたのでどうせなら白皇が良いかと思いまして〜、お二人には昨日お電話でそう伝えておきました〜」
う〜ん、結構大変な事になって来たかも知れない、あの二人・・・・・ まあ入れない事も無いかもしれない、実際芽露さんは前の学校でほとんど僕と変わらない成績だった。 まあ、こむぎさんはどうか知らないけど・・・・・・・ ホウカさんの話しを聞くと、白皇に入るか入らないかは自分で決めて良かったらしいのだが、芽露さんが即答で「受けさせて下さい!!」 と言ったらしい、そしてこむぎさんは芽露さんのハイテンションに流されたのだと推測、芽露さんに振り回されるこむぎさんが目に見えて来るようだ。
「あっ!!授業開始五分前ですわね〜、ではハヤテさんまた後で〜」
ホウカさんが慌てて自分の席に向かった。ホウカさんはお嬢様の隣の席だ。今もお嬢様が楽しそうにお話ししている。 そして一次元目が終わり、すぐに四次元目まで終わって昼食になってしまった。
「やっと昼か、今日は朝食べていないからお腹が空いてしまったぞ」
お嬢様がお弁当の包みを開けながら言う。その言葉に僕が「朝起きないからでしょう?」と言おうとした時だった。
「それはテメェが朝起きねぇからだろボケナス、夜更かししやがって」
アキトさんだ。いつの間にかお嬢様に背後に現れていたのだ、全く気が付かなかったけど
「うわあ!!ビックリした!!何だアキト!!どこからわいた!?と言うかボケナスとは何だ!?」
「俺にはハイパージャマー(レーダー等に感知されない装置)が装備されてるんだよ、ゴキブリみたいに言わんでくれ、ああハヤテ、今日五時限目が終わったら部活見学に行こう、お前どこにも入ってないだろ?」
ハイパージャマーって・・・・・部活かぁ、そう言えばお嬢様の剣道部に付き添って以来考えて無かったな、アキトさんは剣道部の主将なんだ。 剣術では甲源一刀流免許皆伝の腕前だしね、アキトさんとまともに戦えるのはヒムロさんや野々原さんを除くとヒナギクさんくらいらしい とは言ってもヒナギクさん相手にアキトさんが戦う時もかなり手加減しているそうだ。 ヒナギクさんが僕に悔しそうに「アキトさんに手加減されてる!!」って言って来たのを覚えている。
「ハイ!分かりました!!五時限目が終わったらすぐにアキトさんの教室に向かいますね」
「いや、俺から行くよ、今回はヒムロや野々原も付いて来るからさ」
「あの〜、私も付いて行ってもよろしいでしょうか〜?」
ホウカさんが手を挙げてアキトさんに話し掛けた。
「ああ、良いですよ!ホウカさんも部はまだ入ってませんでしたね、あとナギ、お前も付いて来い」
お嬢様が不満げに「何で?」と聞き返した。
「何でじゃないだろ?お前のHIKIKOMORIを少しでも直すためだよ、それに何かゲーム以外に趣味が見つかった方が良いしな」
「仕方が無い、ホウカも行くって言うのなら付いて行ってやっても良いだろう。」
お嬢様もちゃんと付いて来るようだ。今の僕は何の部に入るかで頭がいっぱいだった。 そう、あの人に会うまでは・・・・・・・
続く

|
|