| [64] 未来への道標]U |
- ダイゴウジ・ガイ - 2006年06月11日 (日) 02時05分
第十二話 「菜刃 芽露、編入決定!!!」
「あ・・・・・芽露さん・・・・・・」
「なぁに?どうしたの?久しぶりに同級生と会えたって言うのに嬉しそうじゃないじゃん!そー言うのはNGよ!!」
確かに随分久しぶりだ。自分のケータイ電話を買った帰りに母校に寄った時も会ったが、あの時は西沢さんに告白されて良く話せなかったけど、確か今あるお屋敷で執事をやっているとは言ったハズだ。その後一回だけだが会った時、アキトさんと長く話していた。
「ははは、もちろん嬉しいですよ!芽露さん!!でも今仕事中で・・・・それで疲れて休憩してたんです・・・・・」
「仕事って執事の?」
「あ・・・・ハイそうですよ?何か?」
僕は芽露さんが次に発した言葉にかなり驚いた。
「いや、実はアタシ執事目指しててサ〜☆」
その言葉を芽露さんが言い終えてから5秒程たった時・・・・・
「は!?」
僕は思わず飛び上がって、ベンチから落ちた。
「何?大丈夫?てゆーかアタシが執事やるのってそんなに驚く事なのかな?似合わないとか、勤まらないって思いこみはNGよ?」
芽露さんの口癖の「NGよ」をもう二回も言われてしまった。 と言うか驚いたのは似合わないとかの以前に何故執事を目指しているかと言う事だった。
「いや・・・・・何で執事なんかやりたがっているんですか!?」
「ハヤテ君がやってるって聞いたし、それに良い仕事じゃない?だからアタシもなってみたくって目指してるの!掃除とかお料理とか得意だし、明日にでもやれるんだけど、やっぱりどこも雇ってくれないのよね〜」
話しを聞いた限り、どうやら本気みたいだ。しかも修行みたいな事をしていて、学校を退学までしたらしい、本人の話しによれば一応執事候補の中にも名前が入っているとの事だ。僕としてはホウカさんの家の執事に芽露さんになってもらおうかと思う。アキトさんと芽露さんは面識があるし・・・・あとは芽露さん次第だ。
「あのう、芽露さん・・・・・・実は今ホウカさんって人の執事を探していて、良かったら芽露さん明日にでも住み込みでホウカさんの家に行ってくれませんか?」
「私が?ヤッタ!!絶対なる!!んじゃあ色々説明して貰わないといけないし!ハヤテ君が働いてるお屋敷までいこ!!」
芽露さんは僕の腕を強く引っ張って走り出した。やはり返答はOKだった。なんせ今回はオーディションは無く、誰でもなれたのだから。
「うわ!!ちょ・・・ちょっと待ってくださいよ!!芽露さ〜ん!!」
元気が良い所や、体力が結構あったりするのも芽露さんの良い所だ。 この人ならやって行けるだろうと、僕は確信した。
続く

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