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[375] バトラーニューストーリー][
ダイゴウジ・ガイ - 2007年03月30日 (金) 00時11分

第十八話 「世は音に満ちて(ラーゼフォン特に関係なし)」

「それではお嬢様ボクは本部に戻りますのでここで失礼します、また明日」

様々なお店を回った後各自解散する事になった、ボクは今はお屋敷には戻れずBN本部に帰らねばならないのでお嬢様とはここでお別れだ。

「うむまた明日・・・ってそれよりお前今日プレゼント買わなかったけど良かったのか?明日だぞパーティーは」

色々悩んだ末、ボクはヒナギクさんへのプレゼントを購入しなかった。コレと言った物がなかったのではないが最終的には
ボク自身ができるような事でプレゼントをしてあげたいと思ったのである、まあボクにできる事と言ったらもう現時点では
お菓子を作る事くらいしかできなくなっているんだが・・・でもケーキとかはアウトだし難しいなあ・・・・

「とりあえず今のボクでできる物でプレゼントを考えて見ようと思います、すみませんボクのために付き合って下さったのに」

「いやいいよ別に、まあお前に任せれば大丈夫だとは思うけど・・・何かあったら連絡くらい入れろよ、じゃあな」

お嬢様はそう言うと後ろ向きで手を振りつつ帰って行った、ボクが送って行った方が良かっただろうか?無事に辿り
着けてればいいんだけど・・・・まあ幾ら外に出ないとは言え自分の家への道のりくらいはご存知だろうしあまり心配しない方がいいか



「ふう・・・・とりあえずこんな感じかな・・・・」

バトラーナイツ本部の厨房をお借りしてボクは明日のヒナギクさんへのプレゼントのお菓子を作っていた。ボクに残された手段は
コレしかないワケだがとりあえずは上手くできた味も問題はない、すでに小さな紙製の袋に包んで湿気ないように口を縛って
しっかりと封をしておいた。まあ喜んでくれるかどうかは別としてとりあえず明日を待つだけだ、それにしても流石大勢の執事達が
集う所の厨房と言った所か、設備も広さもハンパじゃない食事の時は食事当番の執事達が毎日振り分けられて料理を作っているそうだ。
バトラーナイツの執事達の数は全てで400人、SP支援団も含めると450人になる。一つの隊に40人の執事(隊長含む)が
属しているそうだ。だけど一番隊だけはボクがいるため例外に41人なので正確には総勢451人と言う事になる。
だけど今本部にいるのは一番隊〜六番隊だけど七番隊〜十番隊は他の任務でそれぞれ出張しているらしい、そのため今本部にいる
執事達の数は実際は240人、SP支援団を含むと総勢290人となる。結構な大人数だが全ての部隊が揃えばこれ以上になるのだ。
財閥とかを守るための執事の先鋭中の先鋭が集められた組織、彼等が動けば普通のマフィア等は手だしできないだろう。

「あらハヤテ君、どうしたの?こんな所で」

声を掛けて来たのはユミさんだ、私服に着替えておりしかも三角巾にエプロンまでしている。

「明日のヒナギクさんへの誕生日プレゼントにとお菓子を作ってたんですけど・・・ユミさんこそそんな格好で何を?」

ボクが服装の事を指摘するとユミさんは「ハハハ・・・」と苦笑しつつ

「明日ブラックセイバーズの連中が攻めて来るかも知れないでしょ?だから落ち付かないのよ・・・・どうしても・・・・
何か自分のカンみたいな物に引っ掛かるのよね、アキトの事もあるでしょ?だからちょっと・・・・パン焼きに来たのよ」

と答えた、一瞬だけボクは何が何だかわからなくなったがとりあえず聞いて見た。

「パン・・・・・ですか?」

「昔からクセなのよ、ストレスが溜まってたり不安だったり落ち着かなかったりする時にパン作って焼いたりすると気分が晴れるの」

「変わったクセ・・・と言うかストレス発散方ですね」

ユミさんは再び苦笑しつつ「良く言われるわ」とだけ答えてパンをこね始めた。しかしユミさんのカンが不安を告げていると言う
事は・・・・どうやら明日の戦闘は回避できそうにないな・・・・それでもボク達は負けるワケにはいかないんだ、ヒナギクさん
の誕生日を台無しにさせたくないし、絶対に誰一人でもなせたりはしないぞ!!!



続く



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