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[363] 〜リズール〜
月宮 リオ - 2007年03月18日 (日) 00時38分

〜プロローグ 記憶〜
 
時は5000年前。

お花畑を猛スピードで横切る兄妹がいた。
背中には大きな真っ白い羽。
2人とも、羽を大きく羽ばたかせて飛んでいる。
「リジ兄様っ、待ってください!」
「早く来い!リズ!こっちだ!」
もうお花畑はとっくに過ぎ森の中に入っていた。
「兄様!速いです!もう少し、ゆっくり飛んで下さい!
リズはもうへとへとです!」
前を飛んでいる兄・リジに向かって叫ぶ妹・リズ。
「仕方ないなぁ。ほら、手を引いてやる。」
リズの手をとり、再び猛スピードで飛び始める。
周りの光景がくるくる変わる。
なんだか気分が悪くなってきたリズに追い討ちをかけるように
木にぶつかりそうになるが、何とか避ける。
「はぁ、はぁ兄様・・・一体どこまで行く気ですか?」
肩で息をするくらいリズは辛かった。
「いいから!もう少しだって!頑張れよ!」
「『もう少し』・・・何度その言葉を聞いたことでしょ・・・」
横目に兄をじっと見つめていたりズの視界が急に開き、
明るくなった。
そして、リズの前に大きな木が現れた。
木は、湖の中に立っていた。


〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜
今回はここまでにします。
次回もこのプロローグの続きです。





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