| [292] 未来への道標V]\ |
- ダイゴウジ・ガイ - 2006年09月15日 (金) 23時00分
第三十九話 「忘れてません、出す機会が無かったんです八話以来」
あの後僕はすぐお屋敷に入って、今はアキトさんの旧友のお医者さんの治療を受けている。キズは完治したワケ じゃないからまだ療養が必要だ。このアキトさんの旧友のお医者さんは医療店をやっているらしい、アキトさん が医療道具を買いだめした時、この人のお店で全て買い揃えたそうだ。言わば三千院家御用達の医療道具を 売っている人なのだ、でも流石・・・・腕も一流だ。確か名前は沢谷駿(さわたにしゅん)さんだったけか?
「よし・・・コレで終わりだ。しかしまあお前さん、当分無茶はしなさんなよ、体中の骨がガタガタだ。」
沢谷さんが最後の包帯をボクに巻き終わったと同じに、半分ほど呆れながら肩を叩いた。まあ確かにこんな 大怪我をしてしまったら誰でも言葉を失うだろう。
「んじゃ、当分はオレの調合した薬飲んで安静にしてな大暴れしたりは絶対にすんじゃねーぞ」
「久しぶりに来たんだ。ゆっくりしてけよシュン、どうせ今日もヒマなんだろ?お前」
「余計なお世話だ。まあ言われずともくつろいで行く予定だったがな」
椅子に深く腰を下ろし、沢谷さんが口を開いた。アキトさんはそれを見ながら台所に向かって
「マリアー!!ミントティー入れてやってくれー!!」
と叫ぶ、どうやらこの二人本当に長い付き合いらしい、そう言えばアキトさんも薬の調合とかは得意だったよな この二人は医学学校等での同期とかだったのだろうか?
「そう言えば、三千院のお嬢はどうした?見当たらないが」
「アイツは珍しく庭にでてんだろ?何してっかしんねーけど、とりあえず変な植物とかに襲われてなきゃいいが」
また縁起でも無い事を・・・・・でもこの三千院家の庭だったらいそうだなそんなの・・・・
そして夜になった。お嬢様は帰って来たが、ついさっきまた外へ出て行った。シュンさんは仕事もあるらしく 泊まって行く事まではしなかった。 お嬢様が心配になったのでボクは外に出てお嬢様の隣に座った。
「何してるんですか?お嬢様?」
続く
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