| [219] ハヤテの不幸C |
- ありさ - 2006年07月22日 (土) 19時58分
第4話「いつかこの話も没になる」 本日の授業は終わった。 マリアさんの機嫌がいいといいが・・・ お嬢様はなんかいつもとは違って超ご機嫌。 悪い薬でも飲んだかのようだ。 そして、帰宅。 ドアを開けると目と鼻の先にマリアさんがいた。 「ナギ・・・これはどういうことかしら?」 「え・・・いっいや・・そのぉ〜あ〜」 僕の予想をはるかに超えた機嫌であった。 お嬢様は目を逸らしていた。 そして僕にむかってウインクをした。 合図である。 僕は真っ先にマリアさんの部屋に忍び込み、マリアさんの化粧品をもとあったところに戻してきた。 僕は忍び込む前に「トイレに行って来ますね」と嘘をついたのである。まぁ、すぐにばれそうな嘘だが・・・ 「マリア・・・お前・・ちゃんと確認したのか?」 「ええ、しましたよ。100回か1億万回ね」 僕が戻ってきたら二人の会話はすでに始まっていた。 そんなにも確認していたんだ・・マリアさん・・・・ 「もう一度確認したらどうだ?多分、見つかるかも知れんぞー」 「もうっ!確認しました。なら証拠を見せてあげます!」 マリアさんは自分の部屋に僕たちを案内した。 マリアさんは引き出しとかを僕たちに見せた。 え、すぐに嘘がばれるって? なーんて、思っているよね?実は僕はあらかじめ予想をしておいて、見つかりにくいところに置いたんだ。ていうか、この考えはお嬢様だけど。 「ほ〜ら、ありませんよ!」 お嬢様は少し苦笑をした。 「引き出しのおくとかにはいってはいないか?」 「!?」 マリアさんは少しあわててた。 たぶんマリアさんも予想外だったんだろう。 自分の推理が外れたなんて・・ね マリアさんは急いで引き出しを取り出した。 「あ!」 どうやらあったらしい。 「あ・・・・ありました・・・」 「ふふ〜ん。な、あっただろう」 マリアさんは口をとがらせた。 悔しいんだろう。 「私は、部屋に戻るぞ」 お嬢様は部屋に戻った。 そしてマリアさんは笑った。 「くすくすくす。よく、やりましたね〜」 「へっ?何のことですか?」 僕はひやひやした。 「わたしの化粧品ですよ。ハヤテ君、トイレに行くって嘘ついて、わたしの部屋に勝手に忍び込んでこれを隠したでしょう?」 「あ・・・・やっぱり気づいてましたか?」 「でも、あんなところにあるとは、あの子もやりますね。頭だけは、あのこはいいんですもの」 マリアさんは、くすくすっと又笑った。 僕も笑った。
続く
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