| [18] 未来への道標W |
- ダイゴウジ・ガイ - 2006年05月11日 (木) 23時28分
第四話 「借金執事の恋心は?」
アキトさんが作って下さった夜食の、おじやを食べながら、僕達二人は 色んな事を話していた、将来の夢、過去の事、楽しかった事、アニメの話、学校の話、怖い話、ごくありふれた打ち解け話だが、今まで友達の出来なかった僕にとっては今日の話し合いが16年間の人生の中で最も楽しかったかもしれない、そして次の話題は
「なぁ?ハヤテ?」
「ハイ?」
おじやを口に運ぼうとした手を止めて、僕はアキトさんの質問を待った
「いや、お前さぁ?ぶっちゃけて言うとヒナちゃんの事好きなの?」
僕は思わず吹き出してしまった。いきなり何を言い出すんだ?この人は
「へええ!?な・・・・何言ってるんですか!?」
「いやね、ただお前結構一緒にいたり良い感じじゃない?」
「そっ!!そんな事!・・・・・」
僕は顔を真っ赤にして反論した。
「ん〜じゃあ好きじゃあ無いのカナ?嫌いなの?ハ・ヤ・テ君?」
「いや・・・・あの・・・ちょ・・・・・・からかわないでくださいよ!!」
僕は反論できずにそう怒鳴るしか無かった。ヒナギクさんは確かに凄い人だから、尊敬している。
「ハッハッハッ!そー怒るなって!良いじゃないのお、仲が良いって事は良い事よお?うん!!」
「いや・・・・・ですから・・・・・・・」
「実際、ちょっとは気になってんだろ?後輩のそーゆー事をちゃんと知っとくのも先輩の勤めなんだゼ?」
「はい・・・・まあ少しは・・・・て言うか先輩ってそんなモンなんですか?」
結局こう答えてしまった。まんまとアキトさんに乗せられた気が少しする。アキトさんは僕の首に腕を回してこう答えた。
「そーゆーモンなの!まあお前も後輩を持てば判るって!うん!」
「はあ・・・・・・・」
「ほんじゃあ、まあ!明日にそなえて寝ようゼ!それと新ニュース! 実はガンダムSEEDが映画化される事になりました!!」
「えっ!!ホントですか!?」
「月刊ニュータイプで言ってたぜ!じゃあな!」
「はい!おやすみなさい」
僕は大きなあくびを一つしてアキトさんの背を見ながら、自室へ入った。ベッドと古いテレビが一台にテーブルが一つあるだけ。 皆さんから言わせれば殺風景らしい。アキトさんの部屋には全ガンダムシリーズのDVDと漫画と小説が揃っており、一つの棚に入れられている。他にも超薄型液晶テレビやPSX、服を入れるためのタンスや机等が置かれていた。アレは少し物が有り過ぎだと思うんだけど・・・・ 僕はパジャマに着替え、部屋の電気を消し、ベッドに入った。 今日は疲れていたからすぐにまぶたが重くなって来る。少したてば僕はもう夢の中だった。
続く

|
|