| [182] 未来への道標U]X |
- ダイゴウジ・ガイ - 2006年07月05日 (水) 00時33分
第二十五話 「雷鳴の闇っつっても晴れています」
現在7時45分白皇学院、全高等部生徒集合時間は8時丁度、つまりもう少しだ。 アキトさんはヒムロさんや野々原さんを迎えに行くと言っていたのでまだ来ていない、しかし執事服以外の服を着たのは随分と久しぶりだ。 何だか少し違和感がある、そうこうしているとアキトさんがあの二人を連れてやって来た。
「おう!ハヤテ!!先着いてたか!!スマンなあ、ヒムロが中々起きなくってさあ」
随分と走って来たらしく息がかなり荒い、そんな事より僕の目に入ったのはアキトさん達の私服姿だった。 アキトさんは黒の皮ジャンを来て、その下に白のシャツを着てGパンで決めている。パジャマのセンスが微妙だったので心配していたが もうその必用も無さそうだ。残りの二人も各々同じようなファッションの服を着ている。
「僕のせいじゃないだろ?途中で野々原君がネコなんて拾うから急ぐハメになったんじゃないか」
ヒムロさんがアキトさんに言い返した、それを聞いた野々原さんも黙ってはいない
「小さい命を助けるのは当たり前です。それよか大道寺さんが途中でおばあさんに道を教えたのがいけないんです」
野々原さんがいつもの冷静さを崩さず、誰に言う訳でも無く呟いた、アキトさんが反論したのは言うまでも無いだろう。
「お歳よりを助けるのこそ当たり前だろ!?まあ何とか間に合ったんだし、もう小競り合いはようそうゼ?」
それにヒムロさん、野々原さんがうなずいた、後ろで西園寺さんが苦笑しつつ三人を見ていた。僕のグループはすでに全員揃っている。
「はい!!8時丁度!!みんないるわね!?それじゃあバスに乗り込んで!!」
もう時間か、正直胸がドキドキしている、お嬢様も楽しそうだ。バスでは僕の隣はお嬢様、前の席に西園寺さんとアキトさん、後ろに伊澄さんとヒナギクさん と言う形になった。バス内では到着までレクも用意されているらしい、ちなみにそのレク係と言うのは
「ハ〜イ!!今回このバスのレク係をやる瀬川泉で〜す☆」
「同じく花菱美希だ、今回は盛り上げてやる!!」
「フフフッ・・・・朝風理沙だ!!今日のレクは最高の物となろう!」
僕のクラスの生徒会役員の人達で、瀬川さんは学級委員長、花菱さんは副委員長、朝風さんは風紀委員なんだ。 いやまさかこの三人がレクを担当するとは思わなかったなあ、それより心配なのは・・・・・・・
「なあ西園寺?一つ聞いても良いか?俺にも予測のつかん事で・・・」
「まあ、質問の内容は大体予測が付くけど・・・・・何?大道寺?」
この時、アキトの口から出た言葉は、この時バスに乗り合わせていた全員が思った事だった、まあ説明するまでも無いが・・・・・
「いや・・・・あの三人がレク担当って・・・・・どんな遊びやゲーム用意してるんだ?って思ってな・・・・・」
「それは口に出したら皆の不安を増大させるだけよ大道寺・・・・・」
すでにバスの中でこれだ。これから先が思いやられると言った所だ。
続く

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