そろそろ盆踊りの季節です。この季節になると、この曲を思い出します。この名曲、じつに軽やかですばらしい。他の歌謡曲歌手、民謡歌手もいろいろな盆踊り歌を歌っているが、こんな軽やかでリズムの「切れ」がある盆踊り曲は他にない。まさに森昌子の面目躍如たるものがあります。デビューした頃、南沙織より鋭いリズム感で「薔薇の翳り」を歌うのを聴いて舌を巻いた記憶があります。残念ながら引退する頃にはそのリズム感は消えていた。というより、その頃には森昌子の歌い方がもってまわった、ひねくった歌い方に変わってしまっていた。演歌歌手(もっとも私は森昌子を演歌歌手と思ったことは一度もないが----)の誰も持っていない素晴らしいリズム感、それが消えていく(と言うより本人が持って回った歌い方がいいのだと錯覚してしまったようだが----)のを残念に思っていました。誰かこのすばらしい素質をもった歌手を真剣に育てよう、歌謡界にはそういう人間はいないのかと不思議でならなかった。美空ひばりさんが「私の後継ぎ」「私が死んだらこの子が私の歌を引き継いでくれる」と言ったのは決してお世辞でもなんでもなかった。「今日も笑顔でこんにちは」は発売された年には、各地の盆踊りで流れたが最近は、あまり聞かない(ようです。私は盆踊りめぐりをしているわけではないので、よく知りません。)この軽やかな盆踊りの名曲がもっと各地で使われてほしいものです。