インターネットで次のような文章を見つけた。
NHKのセンスのなさ 亀井君の独白
たまたまNHKの第37回「思い出のメロディー」を見ていたら、石川さゆりが「見上げてごらん夜の星を」を、五木ひろしが「長崎の鐘」を歌わされていた。
案の定、石川さゆりはいかにも歌いにくそうであり、五木ひろしの「長崎の鐘」は完璧に演歌に変身していた。
考えてもみよ、前者はもともと坂本九が、後者はもともと藤山一郎が歌ったのだ。共に演歌歌手ではない。(坂本九の発声は一見演歌歌手のこぶしのように聞こえるが、似て非なるものである) つまりこれら両曲は演歌的歌い方をまったく考慮されずに作られたのだ。それを日本を代表する演歌歌手に歌わせるとは・・・。
実は10年以上も前もおんなじようなミスマッチがあった。北島三郎が「長崎の鐘」を歌わされたのである。(この時はもっとひどかった。二種類の歌―唱歌系の歌と演歌系の歌のページ参照)
NHKはどうしてこういうおかしなことをやるのだろう。「長崎の鐘」は藤山一郎のあの澄んだ西洋的発声でこそ映えるように作ってあり、こぶし付きで歌ったら全然別の曲になる。また、石川さゆりは演歌を歌わせてこそ石川さゆりなのであり、こぶしが不要な「見上げてごらん夜の星を」を歌ったところで彼女の持ち味は生かされない。(デビュー当時、石川はアイドル路線に乗せられ、自らに合わない歌を歌わされ、パッとしなかった。石川は「津軽海峡冬景色」という演歌を与えられて、花開いたのである)
演歌風の「長崎の鐘」だっていいじゃないか、「見上げてごらん夜の星を」はいい曲だから、声のいい石川さゆりに歌わせよう、などといった意見がNHKにあったのだろうか。
NHKは昨年(平成16年)夏、森進一と森昌子にフォーク風のデュエット曲を歌わせて大失敗している。(と私は思っている) 演歌歌手の森進一にこのフォーク調の曲はまったく合っていなかったのだ。それに、これはNHKの責任ではないにしても、離婚寸前の夫婦に仲良し夫婦の歌を歌を歌わせていた。(なにはともあれのページ参照)
ことほどさように私はNHKの歌謡番組のナンセンスにいつもあきれている。