昔、森山良子さんがラジオで次のように語っていらっしゃいました。
「私はだめな母親でソファーに横になっていると、娘が掃除や洗い物をやってくれる。どっちが母か子供かわからない。」
疲れてソファーで寝ている森山良子を、娘さんはどう思っていただろう。−−−だらしない母親と思っていただろうか?それとも、ここでこうして寝転んでいるのは、森山良子なのだ、私が守ってあげなければならない、そう思っただろうか?−−−私は後のほうだと思うのですが?
その娘さんも大きくなられ今は歌手活動をしていらっしゃいます。
森昌子はかなりの教育ママで子供に厳しかった、厳しい、という声が聞こえてきます。子供の教育で悩んでいるらしいということです。完璧主義の昌子さんは、母親は子供のすべての面倒をみなければならないと考えているのではないかと思います。しかし、すべてを母親がしてしまえば、それは結局子供の、生きる力、を奪ってしまうことになります。たとえ男の子であっても掃除、洗濯、料理をさせるべきだと思います。私は電気技術者なのですが、たとえば「電気工事士」試験の実技では、電工ナイフを使ってケーブルの皮を剥ぎ結線するという課題があるのですが最近の若者は、ナイフが使えない人が多いので教えるのに苦労している状態です。なにもかも母親がしなければならないと考えずに、できるだけ子供の自主性にまかせる、そう思われてゆったり考えられればいいと思います。
昌子さん自身も決してご両親の言うがままの人生を歩まれたわけではないのですから−−−。
たとえば私が愛をなくしたとき、母さんにたすけてと書くかしら−−−
いいえ、私は書かないでしょう−−−
「母に手紙を書くときは」