日本のカレン・カーペンターになるべきだった日本歌謡史上最大の天才森昌子の最高傑作。
この曲は「夢想花」の円広志が本名で作曲した曲で、この当時流行っていたフォーク調演歌となっています。森昌子はこの曲を演歌でもなく、ポップスでもなく、まるで歌のお姉さんが歌うように譜面通りに淡々と歌い上げます。それが却ってこの曲の魅力を引き出しているように感じられるのは、もう圧倒的な歌唱力の力としか言いようがありません。
森昌子はあまりに歌が巧すぎたために、演歌を歌わされることになってしまいました。それがその当時の歌謡界の常識だったのです。しかし、森昌子ほどの才能を「演歌歌手」という枠組みの中に押し込んでしまうのは、あまりに勿体無さ過ぎます。
森昌子は物真似の天才でもありました。しかも、何を真似しても、本人に似せながら、本人が歌う以上の魅力を楽曲に附与することができるという類稀なる才能を持っていました。彼女が結局本格的な歌謡ポップスの世界に一度も足を踏み入れることなく芸能界を去ってしまったのは、この国の音楽文化にとって最大の損失だったと言えるでしょう。
----私もこの意見に同感します。
