| [11] はじまり |
おお振り - 2012年10月04日 (木) 22時29分
水谷 :「あ〜あ〜…」 花井 :「? どした?水谷。いつにも増して溶けかけてるぞ」 水谷 :「さっきさーちらっと聞いちゃったんだけどさあー」 花井 :「おう」 水谷 :「篠岡さー、阿部のことスキらしいってさー」 花井 :「何だよオマエ、盗み聞きか?」 水谷 :「ちがうよ!聞こえたの!俺だって出来れば聞きたくなかったよ!!」 泉 :「水谷、篠岡のこと気にしてたもんねえ」 花井 :「あ、そうなの?」 水谷 :「そうなの!」 花井 :「そりゃまた……オツカレサン」 栄口 :「篠岡が言ってたの聞いたの?」 水谷 :「篠岡の声は聞こえなかったけど〜……『あれはもうゼッタイ、ちよは阿部くん狙いだよね!』っつってー」 泉 :「真似すんなキモイ」 水谷 :「キモイとか言わないでよ!俺はただいまブロークンハート中だよ!?優しくしてよ!」 花井 :「無茶言うなよ」 水谷 :「あ〜あ〜。なんで阿部なんかがいいんだろうな〜」 花井 :「オマエ、阿部に聞こえたら殺されっぞ」 水谷 :「だって阿部ってフツーにヒドイじゃん。三橋バカだし」 花井 :「そりゃそうだけどよ」 水谷 :「俺のが絶対優しいのにさ〜。もー、阿部と俺で何が違うってんだよー」 花井 :「………」 栄口 :「………」 泉 :「………」 水谷 :「あーもー、ショック〜」 栄口 :「…まあまあ、本人が言ってたわけじゃないんだし。あくまで推測なんじゃない?」 水谷 :「エー、女の子って鋭いじゃんこういうのー」 泉 :「まあねえ」 水谷 :「俺にしとけばいいのにー」 泉 :「けど、阿部だから好きなんだろ?いやわかんねーけどさ」 水谷 :「俺だって優しいよ!っつか、俺のが優しい!阿部より!絶対!」 泉 :「だから、篠岡がもし阿部をホントに好きだとして、優しいから選んだんじゃないんじゃね?阿部だからだろ」 水谷 :「……」 泉 :「阿部がいいんだろ。オマエじゃなくって、優しかったら誰でもいいとかでもなくて」 水谷 :「…うわーん!泉がヒドいこというー!」 花井 :「ちょ、泣きつくなよ!ホントのことじゃん!」 水谷 :「うわーーーん」 巣山 :「じゃあ、さ」 水谷 :「なんだよ!もうこれ以上トドメさすなよ!」 巣山 :「──阿部じゃなくって他の誰でもなくって、水谷がいいって思うコも、きっといるだろ」 水谷 :「…………!」 栄口 :「…そ、そうだよ!水谷でないとヤダって子が絶対いるって!」 花井 :「阿部ばっかモテるって決まったわけでもねえしな」 泉 :「つーか、そんなん俺らも堪ったもんじゃないっつーか」 栄口 :「篠岡狙いが厳しそうなのは残念だけど、そう落ち込むこともないって!絶対!」 水谷 :「うんv」
花井 :(……あれ…?なんか、なんつーか、) 栄口 :(……巣山ばっか見てなくない?気のせいかなーいやでもなあー) 泉 :(……どー考えても巣山にハートマーク飛ばしてんじゃんマジかよ)
3人 :(──ま、いっか。俺じゃねえし)

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