みんな成長してますけど、ネビル役の子はまるで別人でしたね(笑) そうそう、校長も(そりゃそうだ)。雑誌でプロフィール見たらロン役の子に身長で並ばれてたのが衝撃でした(笑)
しかしハリー役の子はもう、小柄じゃなくなってますね。14歳で170cmですよ(汗) 原作の時間経過次第では、役者が交代せざるを得ないでしょうか。
映画が面白かった理由として大きいのに、そうですね。役者ですね。ルーピン先生のあの哀愁なんかはなかなか出せるもんじゃありません。それとディメンターが良かった。演出も格好良かった(ナズグルとか銀河鉄道999の車掌(?)とか好きなんです)ですが、何より看守が化け物って、そういう発想最高。やったファンタジー(笑) 授業と対処法にも目から鱗が落ちました。ただ、原作ファンの知人が「ディメンターはもっとのっそりしてるイメージがあったのであんなにブンブン飛んで欲しくない」って零してましたが(笑)
以下、異様に長くなったのでまとめます。
◆多分、原作もややこしいんだと思いますが
確かに「叫び屋敷」の場面はちょっと急展開過ぎて、ついていけませんでした(汗)
ペテグリューのことを言ってるのにハリーを指してるように誤解できるのは面白かったですが。ファンタジーのフの字も知らないうちの親父が観に行ったらしいんですが、感想で一言「訳が分からん」と呟いてました(笑)
ストーリーが良かった(そして複雑だった)分だけ、文章(主に個人事情)を映像化した無理をそこかしこに感じましたね。
今回の僕の感想は賛否包めて「原作が読みたくなった」です。原作でどう描写されているんだろう?という疑問が沸々としているんですよね(だったら読めって感じですが(笑))。
◆教師とは
一番気になったのが、ルーピン先生が狼男になっちゃったときスネイプ先生が少し両手を後ろにして、二人を護ろうと(?)しましたよね? それがかなり衝撃だったんですが、はたして原作にはこの描写はあったのかなと。彼にとっては二人とも大嫌いな生徒だと思いますし。監督が指示を出したのか、役者さんが無意識にやったのか、原作通りなのかが気になって仕方ありません。
◆省略しすぎ
彼が変身したときに慌てるシリウスが「薬は飲んだのか?」って訊いてましたけど、なんかその辺も微妙に省略されているような気配を感じました。なんのことだよ!って鑑賞中に心の中で叫ぶ柳猫。大体は分かるが故の苛々。
映画じゃまぁ表現する余裕がなくて仕方がないだろうなと思うことには、ペテグリューのネズミ生活12年間の苦労とか。それに耐えられるだけ小心者だったんでしょうが。昔読んだイギリスの魔法学校ものの童話で、他の魔法使いに呪いをかけられて何十年もカエルのまま暮らしてた、ってのがありましたが、その人の語る辛酸には涙なくしては読み続けることが出来ませんでした。虫を食って這いずり生きるということが如何なることか。
◆張り巡らされた伏線
タイムターナーはドラえもんに慣らされている日本人には余り新鮮味がありませんでしたが(と言うか『ドラえもん』が凄すぎる)、アズカバンは本当に全ての伏線が見事で、ハリーは深夜の廊下でネズミにおたおたしてたのかと思い返すと笑えました(笑) 最初から全て見越して時間稼ぎしてる校長も流石に偉大。誰もが口を揃えて迷惑をかけられないというだけありますね(笑)
ルーピン先生がウェアウルフだってのは、スネイプ先生が「月明かりの下で〜」とか嫌味言ったりしてたのにライカンスロープの授業が始まるまで全然気がつきませんでした(汗)
◆ハーマイオニー、キレる
後、占い学の先生に図星を指されたハーマイオニーがキレてたじゃないですか(笑)、ロンが「ハーマイオニーって前から変だと思ってたけどみんなの前でキレるなんて…」って言ってて、あれってタイムターナーのせいでみんなより早く老けるのが実は気がかりだったかな?と思ったんですけどどうなんでしょう。他に理由がないし。だとしたら、ちょっと説明不足で不親切かも。思い切ってカットできない伏線だったんでしょうけど。と言うか、あんな凄いアイテムを一生徒が貸してもらってもいいんでしょうか(笑)
◆英語の妙
いつもハリポタ映画には友人の弟(小学生)を連れていってるんですが、今回はいなかったので初めて字幕を見ることができました(こんな声だったんだ!?ってびっくりです)。
大臣たちがハグリッドの小屋にやってきて、ハリーが小屋の裏口から出ていくとき、確か彼に「 every fain, every O.K 」って言ってました(うろ覚え)が、これが「大丈夫だよ」って和訳されてて、ちょっと引っかかりました。他にない気もしますが、もっと絶妙な訳がないかなぁと。そもそもなんの保証もない発言なんで、どうしてハリーがこんな気休めのセリフを言ったのかも分からないんですけどね。
◆最も印象的だったシーン
物語上で一番凄いなと思ったのはラスト。『ファイアボルト』が送られてくるシーンでした。箒にヒッポグリフの羽が添えてあるということは取りも直さず、あの二人は合流したってことですよね。だって、バックビークに乗って去ったのはシリウスだし、ハリーのニンバス2000が直らないって話を知ってるのはルーピン先生だし。
そこに全てが集束した気がしました。ハリーが楽しい思い出として初めて箒に乗ったときのことを挙げていて、その上で箒が壊れてしまったショック、自分も酷い目に遭ってるっていうのにそれを案じてくれたルーピン先生。無実の罪でずっと引き離されていた親友たちが新たな悲劇によって救われず、しかし物語の終わりに再び肩を抱き合って旅立っていった…
と言うのは、考えすぎでしょうか(笑)
◆ファイアボルトのイメージ
ここで面白かったのが、僕が毎回ハリポタを一緒に観に行く友人はファンタジーをTVゲームでしか知らないので、感覚がちょっと違うんですよね。世界最速なのに、ファイアボルトって聞くとショボいって感じるらしいんですよ。初級の攻撃魔法の印象があるらしくて(まぁ、TRPGとかでもそうですけど)。和名で『炎の稲妻』とかだったらまた違ったんでしょうね(笑)
でも僕は、かなりナイスネーミングだと思います。名前はありがちですけど、箒につけるところがまた。特に、前回がニンバス2000(原作は違いそうですが)で、なんか俗っぽくて寂しかったので。
そんな感じです。長文で失礼しました〜。