う〜、あ〜、…………。う〜〜〜ん；；　となる映画でした。
HEROの色彩＆映像美を期待していたのですが、ちょっと……微妙……；；
ラスト間近の雪が降り始めてあっという間に一面雪景色になる演出は、「やりすぎ；；」って感じましたし……。
映画CMのうたい文句からは、３人の思惑と愛憎が国を揺るがし動かしていく……みたいなイメージを抱いていたのですが、実際の内容は国や勢力の思惑に振り回された３人の愛憎劇で、それも個人的には肩すかし。……残念。
地方の一役人ってキャラよりかは、ドーンと、小国ながらも一国の主クラスにした方が、最初と最後の傾国の美女の歌がグッときたのに……。
確かに、その歌をきちんと体現した映像と内容になっているけれど、どうも……歌のスケールに比べたら映画のスケールが小さいなぁ〜みたいな。

とはいえ、LOVERSはLOVERSで美しい映像の数々でした。
そして、チャン・ツィイーの存在感は圧倒的！
盲目の踊り子の姿で剣を奮うシーンはゾクゾクしながら見ていました。相手の顔を見ずに戦う姿がこんなにも魅惑的とは思わなかった！
SAYURI、芸者の話なのに主要キャラは中国の女優さんばかりなので観るつもりはなかったのですが、チャン・ツィイーのためだけにレンタルしてみても良いかもな……なんて、思い直してしまいましたです　(^^ゞ
それだけでなく、金城武とアンディ・ラウの目力、立ち居振る舞いの美しさ等も負けず劣らず素晴らしかったです。

そして、この映画の内容でグッと心にきたのは、２人の飛刀の行く先でした。
本当にこの一瞬だけは金（金城）が蚊帳の外で、２人が培ってきた年月が重く重く横たわり、３人の上に結末がのしかかった……って感じでした。
金だけを生き残らせ、小妹（チャン）を道連れに、彼女の手によって殺される事を願った劉（アンディ）。
けれど、小妹が選んだのは、劉に放つはずであった飛刀を逸らせ、自分だけが死ぬ道。
劉は金を殺さないと分かっていたのか、殺したならば殺したで、惚れた男と共に逝けると思ったのか……。
いずれにせよ、男２人の思いよりも彼女の思いを想像すると、なんともいえない壮絶な気持ちになります。
彼女の選択では、劉だけは100％生き残る。それは愛情ゆえなのか、それ以外の思いなのか……とか。
あ！　いや違う！　今思い出した！　小妹の飛刀は、飛刀を投げるふりをして金に飛んだ劉の血をはじいてた！　と、いう事は……やっぱり自分だけが死ぬ道を選んだのか……。
うう〜〜ん……。