面白かったです。
邦画もやっと、こういう映画が作れるようになったのだなぁ〜と、感慨もひとしおでした。
格闘技や銃を使ったアクションではどうもイマイチ……な感じを受けていた日本人の俳優さんでしたが、如月役の方のアクション、とても格好良かったです。違和感も感じませんでしたし。
あと、確か……韓国の女優さんだったかな。ヨンファの妹役の方。あの人のアクションは見ほれました。動きが本当に綺麗。んで、公式HPを見たら合気道をされていると知って凄く納得。
ヨンファの右腕的な俳優さんも、凄く良いなって思いました。特に、足を負傷してもなお、無表情でそのまま歩き出そうとして転ぶシーン。あのワンシーンだけで、この人の存在が猛烈に頭に焼き付いてしまいました。
ただ、ドラマに関しては……なんとなく、詰め込みすぎで全てが中途半端……って感じが否めませんでした。
仙石が「生きろ」とことあるごとに言うけれど、そのメッセージもいまいちこう……胸にきませんでした。
如月の父親との確執? も、よく意味が分からないし、ヨンファと妹との絆……みたいなのも、多分、そんな感じのがあったのだろうなぁ〜と想像を巡らせるのがやっとで、よく分かりませんでした。
そんな、野球場のシーンだけでは……ちょっと;; 想像を働かせようとしても働かせられないっス(涙&汗)
この中途半端感に引きずられて、宮津達が起こした事件の動機すら、何だか軽く感じられて……うう〜ん;; って気持ちです。
多分、今現在の自衛隊が抱えている、「国防」をする上での矛盾を浮き彫りにしたかったのだろうけれど……。他の色んなエピソードが詰め込まれすぎて、この点がぼやけてしまい「結局、宮津さんは何がしたかったの?」って……気持ちになってしまいました。
この映画が発したメッセージで唯一心に残ったのは、「平和は、戦争と戦争の狭間で漂うもの」……みたいな感じの台詞だったかな? 岸辺一徳さんが演じている役の人が言った。
奇しくもオウガ64でも、また少し違うけれどこれに言及した台詞があって心に残っていたので、改めて胸にズドーンときました。
「日本は60年、漂ってきた。俺は、それで良いと思うよ(ウロ覚えで書いているので、かなり台詞が違ってしまっていると思います (^^ゞ゜。゜。)」っていう言葉。凄くすうっと体に染み込んできました。
なにはともあれ、この物語の本当の「味」を味わうためには、原作を読まなければなぁ〜と感じる、映画でした。