mvunitさん、ご無沙汰しています。
川浪葉子さんはいちばん好きな女性声優さんのひとりです。あまり声優さんに詳しくなかった頃、好きな声優さんの話題を振られたときには川浪さんの名前を出していました。
でも、いちばん印象に残っているのはアニメでの出演ではなく、ラジオドラマでの演技でした。
それは80年代の終わり頃、中学生になって自分のラジオやラジカセを持つようになった頃に、地元のラジオ局の平日夜10時前にやっていた「千一夜物語」でした。
英バートン版の「千一夜物語」を、あの山田康雄さんがアドリブ全開で口演する爆笑アラビアン・ナイトで、僕が深夜放送を聴くようになる習慣を作った番組なのですが、その中で唯一山田さんが演じきれない、美女の役を演じていたのが川浪さんだったのです。山田さんも一人じゃなく、スタジオの中に相手がいた方が良かったのかもしれません。山田さんと川浪さん、そしてオープニングとエンディングで演奏するフラメンコギターの人の3人だけで収録していたようです。
というわけで、とても大好きな番組だったのですが、近年までその詳しいデータはまったくわかりませんでした。特にスポンサーがついていたわけでもなく、穴埋め的に流されていたものなのだと思います。千一夜物語の前の時間帯の番組を思い出すと、夜9時半から週替わりでいろんなアイドル歌手が出演する「アイドルランド」、その後にナッチャコさんの歴史の恐らく最後の方に位置するのであろう「男と女 聞けば聞くほど」を挟んでの「千一夜物語」でした。
そして最近になってわかったのが、この番組が制作されたのは僕がリアルタイムで聴いていた80年代末ではなく、その更に10年前の70年代後半だったことです。10年も前に録られた番組を素知らぬ顔で放送すること自体驚きなのですが、それも穴埋め素材としての番組だからなのでしょう。そして、当時の山田さんは言うまでもなく「ルパンV世」で大車輪だった頃。面白いわけです。そして川浪さんはまだ正式にデビューする前、テアトル・エコーの専科に身を置いていた頃だとか。にもかかわらず、その澄んだ声で山田さんのマシンガントークに引けを取らない存在感を放っていました。完璧な番組だったと思います。
アニメへの出演は、OVA「幽幻怪社」での、警察U課のお局様である浅加賀ルリ子役が印象に残っています。いわゆるアイドル声優の時代には乗れませんでしたが、もっと光が当たってもいい人だったと思います。
忘れません。