《谷口雅春先生に帰りましょう・第二》

 

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ルソーと福沢の対話。天皇永続の原因と意義【5】人を幸福にする神と霊界存在の信仰 (15840)
日時:2025年11月17日 (月) 18時22分
名前:政治思想マニア

人を幸福にする神と霊界存在の信仰

福沢
「ルソーさん。あなたは神を否定しませんでしたか。イギリスの思想家ジョン・ロックは霊界のロンドンで、『ルソーは神を否定した!』と、あなたの社会契約論を非難していました。」

ルソー
「それはロックの誤解です。私は教会の神を否定しましたが、神そのものは否定していません。」

龍馬
「…というと?」

ルソー
「私は『社会契約論』の最後に、『市民宗教について』という一章を加えました。そこに、私の理想国家の住民が必ず信仰しなければならない信仰箇条を五項目ならべてあります。そのうちの二箇条が、
①全知全能で慈愛に満ち、すべてを予見し配慮する神が存在することを信じる
②来世が存在することを信じる
です。私は無神論者ではありません。」

海舟
「ふ~む。理屈は通っている。」

学生
「しかし本当かな…。」

海舟
「式神。証拠を!」

式神
「へい…。『中公版』の356頁に、『市民的宗教の教義は…全知全能で慈愛に満ち、すべてを予見し配慮する神の存在、来世の存在…。これらが積極的教義である』と、書いてあります。
次に、『岩波版』の192頁には、『市民的宗教の教理は…つよく、かしこく、親切で、先見の明ある、めぐみ深い神の存在。死後の生…。これらが、この宗教の肯定的教理である』と、書いてあります。」

福沢
「なるほど。たしかにルソーさんは神と霊界の存在を主張していらっしゃる。」

海舟
「ふ~む。ルソーさんは神と霊界を否定しなかったのだ。」

学生
「う~ん。しかし何かあやしいな…。」

ルソー
「何があやしいのですか?」

学生
「ルソーさんは当時のキリスト教界からの弾圧をおそれたから神と霊界の存在を語っただけなのではありませんか。ルソーさんの本心は別のところにあったりして…。」

ルソー
「なんと無礼なことを…。私は自分の本心を語ったのです。もし学生さんが私の本心を疑うのならば、私の『社会契約論』の内容からその証拠を取り出しなさい。」

学生
「僕が証拠を取り出せようが、取り出せまいが、『ルソーさんの信仰箇条はルソーさんが教会権力に妥協して語った言葉にすぎない…』と見ることもできるでしょう。」

ルソー
「なぜあなたは自分が証明できないことを正しいかのように言うのですか?」

学生
「最初に信仰を主張したのはルソーさんでしょう。だからルソーさんの主張が嘘でないことを証明する義務はルソーさんの方にある。」

ルソー
「なんですと(怒)」





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