《谷口雅春先生に帰りましょう・第二》

 

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ルソーと福沢の対話。天皇永続の原因と意義【4】ルソーの一般意志(全体利益の優先) (15838)
日時:2025年11月17日 (月) 18時09分
名前:政治思想マニア

ルソーの一般意志(全体の利益の優先)

福沢
「ふ~む。…それでは続けて伺います。ルソーさん。あなたはどのような国家を目指したのですか?」

ルソー
『一般意志』に導かれた理想的な国家です。」

福沢
「一般意志…。それは何ですか?」

ルソー
「一般意志とは、いつも全体の利益を第一に考える心です。」

龍馬
「ふ~む。ずいぶん立派な心だ。しかし、ルソーさんは本気でそのようなことを考えたのかな…。」

海舟
「式神。証拠を持ってこい!」

式神
「へい…。『中公版』の252頁に、『一般意志は常に正しく、常に公共的利益を志向する』と書いてあります。『岩波版』の46頁には、『一般意志は、つねに正しく、つねに公の利益を目指す』と書いてあります。」

福沢
「なるほど…。そうするとルソーさん。全員の意見が一致したときに、それが『一般意志』になるのですか?」

ルソー
「必ずしもそういうわけではありません。たとえ全員の意見が一致しても、その意見が自分の利益だけを考える意志であるならば、それは『一般意志』ではありません。それは単なる『全体意志』です。決して『一般意志』ではありません。『一般意志』は数で決まるのでなく、質で決まります。」

龍馬
「ふ~む。」

福沢
「そうすると、ルソーさんの理想国家では、国家権力が国民の利益を不当に制限することはない…ということになるのですか?」

ルソー
「絶対にありません。」

福沢
「なぜ、『絶対にない』と断言できるのですか?」

ルソー
国民全員が、国民全体の利益と幸福を目指す『一般意志』で国を造り、さらにその国の政治を行うのです。そのときの政治が国民の利益を不当に侵害することはありえません。」

海舟
「なるほど…。」

龍馬
「理屈で言えば、たしかにそうなる。」

福沢
「そうすると、ルソーさんは『社会契約論』という本を書いて、そのような理想国家を目指したということですね。」

ルソー
「そうです。」

龍馬
「ふむ…。」 

ルソー
「だから、『ルソーが国家の消滅を願った。ルソーは国家消滅論の基礎を構築した』などということは大変な誤解です。一体、誰がそのような間違いを広めたのですか?」

福沢
「どうも毎朝新聞が学生たちを洗脳したようです。」

ルソー
「毎朝新聞…。あれは昔、北朝鮮を地上の楽園だといって嘘を世界中に広めた新聞です。」

福沢
「よくご存知ですね。」

ルソー
「フランスの情報網は完璧です。『朝まで生喧嘩』のスポンサーである新聞社が、いわゆる従軍慰安婦に関する誤報を垂れ流して、30年以上その誤報を訂正しませんでした。この事件は霊界のフランスでも有名です。」

龍馬
「悪いことはできない…。」

ルソー
「その新聞社の社長は、気の毒なことに、死んだら霊界の十八世紀フランスに連れて来られてフランス革命のときに活躍したギロチンで首をはねられることになっています。」

福沢
「霊界で首をはねられる…。そのあと、その人はどうなるのですか?」

ルソー
「生き返るのです。」

龍馬
「生き返る…?」

ルソー
「地上にもどって、誤報のために被害をうけたすべての日本人に会い、一人一人に謝罪を行うのです。」

福沢
「それならば、もしその社長が被害者全員に謝罪する前に年をとって、また死んだら…?」

ルソー
「安土桃山時代の日本に連れて行かれます。」

龍馬
「安土桃山時代の日本…?」

ルソー
「京都の三条河原で大きな釜のなかに入れられます。」

福沢
「大きな釜のなか…?」

ルソー
「大きな釜のなかで石川五右衛門と一緒に茹でられます。」

龍馬
「また生き返るのだ…。」

ルソー
「わたくしどもヨーロッパの神は日本の神のように甘くはございません。わたくしどものユダヤ教や黙示録の神とくらべると、日本の天照大神はやさしすぎます。もっと厳しい神であるべきです。」

龍馬
「へえ…。」

福沢
「そういえば、神が出たついでに、もう一つ宗教のことについて…。」

ルソー
「なんでしょうか?」





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