《谷口雅春先生に帰りましょう・第二》

 

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谷口雅春先生に帰りましょう・伝統板・第二
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彼岸は日願 (14474)
日時:2022年09月05日 (月) 17時39分
名前:下総の野人

もうすぐ秋のお彼岸ですね。

ところで「彼岸(ひがん)」は「日願(ひがん)」と
初めて聞いた時にはビックリしたものです。

「へぇ~そうなのか…」と。

なるほど「秋分の日」(春分の日)ですものね。

通常「仏教」行事と思われているものが、実は民俗信仰(私なら「神道」と言う)が元になっている、ということを知るのに手ごろな書物として五来重さんの『宗教歳時記』(角川ソフィア文庫)があります。

少しご紹介。

《彼岸の七日間のあいだに「日の伴」とか「日迎え日送り」をする行事は、丹後や播磨によくのこっていた。村人は朝は東のほうのお宮やお寺・お堂にまいり、日中は南のほうのお宮やお寺・お堂、夕方は西のほうのお宮、お寺・お堂のまいるのである。これはきわめて原始的な太陽崇拝の名残であろうとおもうが、これによって農耕の安全を祈るとともに、これを節目として祖先の霊を祀るところから、墓参や念仏にむすびやすかったとおもう。そして信州北安曇郡には「日天願(にってんがん)ということばものこっていたから、「日の願(ひのがん)」ということばがあって、これが「日願(ひがん)」になったものだろうと私は推定している。これに「彼岸(ひがん)」の文字をあてはめたのは、頭のよい坊さんの思いつきであったにちがいない。》(「彼岸の太陽と念仏」上掲書所収より)

秋分の日(春分の日)という太陽信仰にかかわる特別な日に、やはり特別なこととして(日本人にとって大事なこととして)農耕儀礼や先祖供養が行われた(重なってきた)ということでしょう。

太陽と農耕と先祖は日本人の伝統的信仰(霊性)の三位一体といえるかもしれません。

最後になりましたが、とても重要なこととして秋分の日(春分の日)に宮中行われることを記させて頂きます。

秋季(春季)皇霊祭と秋季(春季)神殿祭を主上御自ら執り行われます。

畏き極みであります。



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